舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

燃えよ剣

2008-12-11 01:55:19 | ぼくはこんな本を読んできた
今更ながら司馬遼太郎『燃えよ剣』を読んでおります。
って、ほんとに今更だなオイ。新選組ものといえば『燃えよ剣』じゃないのさ。よく今までコレ読まないで新選組が好きとかのたまってたものです。
聖書読まないで「キリスト教の教えには共感できる」とか言ってるようなものですぜ。

しかも私のハワイ語の先生・フセボ先生は司馬遼太郎をこよなく敬愛していらっしゃるというのに今まで読もうとしなかったなんて弟子失格です。
じつはこれまでも読もうかと思ったんですが、あまりの著作の多さにどこから手をつけたらいいものやら分らず、先延ばしにしていたのです。
いや、新選組好きとして『燃えよ剣』から手をつけりゃ良かったんだよなあ、最初から素直に。
「読み始めましたよ」と先生にご報告したら、いたく喜んでおいででした。

自分の取っ掛かりの遅さに後悔しきりなのは、ひとえにこの小説が前代未聞に面白いからです。
天下の司馬遼太郎に向かって面白いっちゃないんだけどさ(笑)。
それにしてもここまで面白いとは思わなかった。私がこれを読んでると「趣味が渋い」とか「コムスメの読むタイプじゃない」なんて言われるけど、とんでもないです。活字が好きな人なら誰が読んでも面白いですよこりゃ。
歴史が苦手な人も間違いなく楽しめるはずです。
まあ人物が大量に出てくると覚えられない私としては、もともと好きな新選組の物語だったおかげで苦労なく読めるというのもあるんですがね。
土方さんと沖田さんだけじゃなくて、新見さんとか山南さんとかたしょうマニアックなキャラクターまで知っているからこそ途中で「だ、だ、誰この人」とならずに読み進められるのかもしれません。
そういう意味では、ある程度予備知識を得てからこの小説に入って良かったのかも。


ところで本来私が好きなのは本来斉藤一さんです。主に浅田次郎さんの描いた人物像に影響されてですが。
なのに、なのにどうしましょう。
『燃えよ剣』読んだら土方さんに惚れてまうやろ~~~!!!!!

ヤバいです。なかば予想はしておりましたが、これを読んでしまったらもはや土方さんに惚れずにはいられません。
それも真っ直ぐな志とか侠気溢れるとことか喧嘩に強いとことか冷酷無比の統率能力とかではなく、土方さんの可愛さにやられてしまったから質が悪いです(笑)。

クラークケント(スーパーマンの世を忍ぶ仮の姿)が好きなことからもおわかりのとおり、私は完全無欠の(ように見える)人が持ってるダメ要素に弱い(笑)。
土方さんときたら、向かうところ敵なしの鬼の副長であってくれりゃあいいものを、私のドツボにはまるとこにガチでダメ要素が満載なんですわ。
特に俳句の才能。(爆)

土方さんがむっつりと自室にこもっていると隊士たちは怯えるわけですが、実はこの人、こっそり隠れて俳句を苦吟してるんです。
しかも才能の方はぶっちゃけからっきしで(←なにしろダメ要素に弱いから、土方さんに俳句の才があるんじゃ嫌なのだ)、特に恋の句など中学生レベルです(笑)。
か、かわいい。かわいすぎる。中学生レベルの恋の句に比例して、色恋沙汰に関してとことん不器用なところもたまりません。
新撰組副長としての顔とのギャップが、ギャップが.........!!!(←悶絶)
激しく身悶えしながら池田屋事件決行の辺まで読み進んだところです。

しかし残念ながら、もともと新選組好きである私は彼が今後どのような末路をたどるか、悲しいくらい知ってます。
だからこそ今まであまり深入りし過ぎないようにしてたというのはありますな(その点斉藤一さんは維新後も生き延び、ちゃんとした職を得てけっこう長生きしましたからね)。

悲惨な運命に見舞われた人の多い新選組の中でも、この人の最期はとりわけ壮絶です。
ああ、最後まで読むのが辛い。しかし惚れてしまった以上、最後まで突き進まぬわけにはいきますまいな。


知れば迷ひ知らねば迷はぬ恋の道。
(※注:これぞ土方さんの恋の句。も、も、も、萌え~~~~~!!!)

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