先週の土日は、二日間連続でフラとベリーダンスがテレビで取り上げられました♪
文化祭準備&本番の忙しい最中ではありましたが、しっかりチェックしておきました
まず土曜日は、日テレで芸能人の異種ダンスバトルが夜7時から生放送されました。
この番組は普段芸能人の社交ダンス大会をやっているのですが、今回はその特別版。いつもの社交ダンス大会に出ている芸能人たちが、ジャンルの異なる様々なダンスで覇を競うという趣向です。
そして、そのラインナップの中に「フラ」も「ベリーダンス」も入っていたのですよ、うれしいことに!!
うちに関係あるダンスが2つもあるなんて、嬉しいじゃないですか。
いえ、ほんとは2つじゃないですね。過去まで遡ればヒップホップも社交ダンスもやっていましたから4種類、フィーチャーされたジャンル(全8種)の実に半分はウチと関係していたということです。
しかし、数多あるウチのラインナップの中でもよりによって一番マニアックそうな「フラ」と「ベリーダンス」がこんなにもメジャーになるとは....。世の中わかりません(笑)。
しょっぱなからフラ、しかも踊り手は番組本編では素晴らしい社交ダンスを見せてくれたパパイヤ鈴木さんの登場です。
私はパパイヤさんのダンスのセンスが大好き。彼の社交ダンスを見ていても思いますが、ダンスの特徴をつかむのがうまく、どんなダンスでも自分の味を出しつつ「それらしく」踊れるところが才能ですね。
そんなパパイヤさんだから結構期待していたのですが....
な、なんじゃその格好は....ッ!?
パ、パパパ、パパイヤさんときたら、あのくりくりパーマをレイポオ(頭のレイ)の上にはみ出しておっ立て、暑苦しいアロハにスラックスに謎の腰ミノという不審極まりないいでたち。
これじゃまるっきり悪質なフラダンサーのカリカチュア(戯画)じゃないですか。おいおい、三島由紀夫が『鏡子の家』で「布哇(ハワイ)の腰振りダンス」といってた時代じゃないんだぞ。
だいいちパパイヤさんがまじめに踊れば、実力からいって絶対に「かっちょいいカネ(男性)ダンサー」を目指せたのに、なんでそうイロモノ方向へ行こうとするかねえ!?!?
フラには踊り方で笑いを取るという方法だってあるんだから(高度ですけど)、何も服装まであんな下手物(といっちゃうぞ)にするこたぁなかったんです。せめてその髪、後ろで縛りなさい。
あぁあ。日本にもカネ・ダンサーを知らしめる絶好の機会だったのに。まあ、バラエティ番組の品を考えると、パパイヤさんが女装して出てこなかっただけでも、ありがたく思うべきなのかもしれません。
しかし一緒に踊る先生役の人、ビキニにパレオ巻いてるみたいなさまは湘南あたりのビーチで灼いてる姉ちゃんに見えこそすれ、どう見てもフラの装いではありません。
司会の人も同じ疑問を持ったとみえ、パパイヤさんに「これは...フラですか?」とごもっともな質問を投げかけました。
するとパパイヤさん、「
フラだけでなく、ポリネシアの踊りですね」と返答しました。
今日はフラとタヒチアンの二部構成で踊るためにこのような会話になったらしいです。
偉い。偉いよパパイヤさん。よくぞ「フラとタヒチアンは別」であることに言及してくださいました。
最近映画『フラガール』効果であちこちの番組でフラが取り上げられてますが、私の知る限りフラとタヒチアンが異なるものであることを説明してくれる番組はなく、これでは一般の誤解が助長されてしまうと嘆いておったのです。
そんなことを思ってるうちに演技がスタート。
前半はフラ、それも「ホロホロカー」でした。おお、「カウルヴェヒ・オケカイ」と並んで(と私が勝手に思い込んでいる)カネの定番曲。
でもいかに踊りがうまいパパイヤさんとはいえ、フラらしい動きはあまり見せませんでしたね。
フラは難しいのです。踊りの経験さえあれば楽勝なわけじゃありません。まあ、パパイヤさんは「踊りにおける力の抜き方」を分かっている人だから、しばらく勉強を続ければいい踊り手になれるかもしれません。その際は私が良い先生を紹介しますからね。
パパイヤさんのポリネシアンダンスの才能の片鱗は、後半のタヒチアンで見ることができました。
なんと彼、あの暑苦しい宴会芸用フラダンサーコスプレを
するッと脱いだのです!!!
そうしたらなんかサモアンファイヤーナイフダンスでもしそうないでたちに。ホッ、こっちの方がずっといいですね。
そして踊りの方も、腰ワザはさすがにあの方のお得意分野。力が抜けててイイ感じです。特にアミなんて先生役の人よか上手かったですぞ(笑)。
ああいう振り方&回し方をすれば腰を痛めないですみますね。
その後何組か出演した後、もう一つの本命ベリーダンスが始まりました。
でも...ああ、ゴメンナサイ、私ベリーダンスやった芸能人の名前知らないです(爆)。ハッキリ申しまして、タレントなのかお笑いなのか歌手なのかグラビアアイドルなのかも判然としません。ついでに申しますと、記憶の中で先生役の人との顔とか踊りがゴッチャになってます(笑)。女性だってことだけは確かってことで。どれだけ無責任なのさ。
ただ残念なのは、ベリーダンスはぜひとも
松坂慶子さんにやっていただきたかった!!
きっと松坂さんのベリーダンスなら妖艶でふるいつきたくなった(オイ)ことでしょうなあ。
あ、雪路さんでもオッケーよ。げに羨ましきは津川雅彦さん哉。
ベリーダンスに必要なのは、若さではないんです。女性としての色気あるいは魅力です。
本来ならそれはベリーダンスを学んでいくうちにだんだん身についてゆくものなのですが、残念ながらこういう番組は短期決戦でしょうから、魅力を備えた女性であることがなにより重要なのです。コムスメより艶女。あなたに必要なのは「若さ」じゃなくて「テクニック」(←どっかで聞いたな)。それがベリーダンスの真髄です。
そういうわけで演技スタート。
ってこのBGM、
女子十二楽坊じゃないですか。思わず激しくこけたのはいうまでもありません。
しっかし、前にも目撃したけどなんでコレ使いたがるベリーダンサーが多いんでしょう。知らない人には、アラブ音楽と同じように聞こえるのかなあ。ちょうど私が北京語と広東語を聞き分けることが出来ないように。でも、素人なりにスペイン語とポルトガル語は聞き分けられるけどなあ。
踊りの方はまあ、まだ時間的制約もあって艶女になりきれてないってことで、許してあげましょう。
そうそう。ベリーダンスに必要なのは「艶女的セクシーさ」ではありますが、逆にいえば踊り方如何で若くても艶女の魅力を備えることは可能です。
だから読売ベリーダンスのある方が「年を取っても出来ると思ってベリーダンスを始めた」とおっしゃってましたが、これじつはもの凄く的を射たご意見です。
アメリカは日本よりベリーダンスの歴史が長いので、子供もいれば白髪の人もお腹出して踊ってます(ANEENAさ~ん、元気~?)。
なんたって人が立っていられるスペースさえあれば踊れるダンスですから、飛んだり跳ねたりもしませんし、無茶なストレッチもスタミナも必要ありません。危険がない上にとっても健康的なのです。
そんな効果が日本でも注目されたのか、翌朝日曜には
ダイエット番組に登場しました。
お笑いコンビ、クワバタオハラの眼鏡の方の人が、公表プロフィールのウェストサイズ目指してシェイプアップするという筋書きです。だから、ベリーダンスといってもヒップツイストばかりしてましたけどね(しかし曲がタルカンなのには鼻息が荒くなりました)。
それでもベリーダンスにとって非常に重要な「
骨盤をまっすぐにする」基本姿勢が繰り返し説明されていて、とてもいい企画でした。
いくら健康にいいはずのダンスでも、姿勢が悪ければかえって健康を損ねることになりまねません。そこをしっかり取り上げるあたり、じつに親切な番組です。
挑戦している芸人さんは、仕事の合間にもヒップスカーフをつけてせっせとツイスト。
よくみていると、おおお、
だんだんムダな力が抜けてきたじゃないですか!!
これは艶女への道も近い!!...ただ、魅惑的なダンサーに相応しい力の抜き方を覚えちゃうと、ダイエット効果は薄くなるけどね(笑)。
もう一つハッキリさせておきますと、
痩せる目的のダンスは魅惑的にはなり得ません。
落ち着いて考えれば、カロリーをたっぷり消費するチカラ入りまくりのダンスより、楊貴妃の入浴シーン(艶かしすぎて一人で立てないほど力が抜けてるそうな。いくらなんでも行き過ぎである)のごとく力の抜けたダンスの方が色っぽいのは、火を見るより明らかです。
だから、フラやベリーダンスで痩せたいと思うのであれば、ひたすら量を踊りまくるとか、常に姿勢の良さを心掛けるとか、重心をしっかり落とすとか、指先まで気を(「力を」ではない)抜かずキメ細やかに踊るとか、そういう小さな工夫が効くと思います。