2007年6月16日(土)
#2 ザ・マーク・マイケル・バンド「Emerald Ace」(Steppin' Stone/Note)
#2 ザ・マーク・マイケル・バンド「Emerald Ace」(Steppin' Stone/Note)
「一日一曲」、今回は日本ではおそらくほとんど知られていない、英国のバンドのご紹介。
「ザ・マーク・マイケル・バンド」である。
ギター、ボーカル担当のマーク・シムキンス率いる4人組。ベースのスティーヴィ・ストークス、キーボードのロジャー・コットン、ドラムスのスティーヴ・ジェームズ。いずれもいくつもの有名バンドでのキャリアをもつ、実力派ぞろいだ。
ジャンル的にはブルース・ロックに入るのだが、サウンドのニュアンスとしてはHR/HMにもかなり近い。
メンバーに誰も「マイケル」という名の人間がいないのに、マーク・マイケル・バンドとはこれいかに?という感じだが、筆者が推測するに「マイケル・シェンカー」へのリスペクトをこめて命名したのじゃないかと思う。
そのくらい、今年48才のシムキンスのギター・プレイには、マイケルの影響が色濃いのである。
ことに、今日紹介する「Emerald Ace」(2002、アルバム10曲目)にはそれが顕著だと思う。マイケル以外には、リッチー・ブラックモア、ゲイリー・ムーアあたりの影響も感じないではないが、やはりマイケルの影響は絶大で、それだけにシムキンスのテクニックには確かなものがある。
歌のほうは、ものすごくウマいというレベルではないが、ちょっと鼻にかかったような声でシャウトする歌には、彼ならではのオリジナルな魅力がある。
他の曲ではアコースティックなサウンドを展開したり、ブルーズィな世界を見せたりと、引き出しも多い。
オジサン・ロッカーの急先鋒として、これからの活動が見逃せないひとりだ。Youtubeで、ぜひチェックしてみて欲しい。