2007年6月30日(土)
#4 ザ・スウィート「My Generation」(Hot and Slow/Silver Sounds)
今回取り上げるのは、70年代に活躍していたイギリスのロック・バンド、ザ・スウィート。
そう、「ブロックバスター」「フォックス・オン・ザ・ラン」「アクション」「愛は命」といった多くのヒット曲を持つ、4人組である。
82年に解散したが、いまでも結構根強い人気がある。バンド名が象徴する甘いポップな曲調と、ハードなサウンドが渾然一体となって、独自の魅力を生み出している。
そんな彼らが2000年にリリースしたのが、過去のレコーディングをコンピした「Hot and Slow: Sweets, Glams & Glitter Rocks」というアルバム。これにザ・フーのカバー、「My Generation」が収められている。
ザ・スウィートとザ・フー、それもごく初期のモッズ・バンドだったころのザ・フー。だいぶん系統が違う気もするんだが、聴いてみると意外やいける。
この曲のキモはやっぱりボーカルで、一聴してアッパーな感じ、でもどこかダルなものも感じさせる、ほどほどのユルさがあるとキマるのだが、ザ・スウィートのリード・シンガー、ブライアン・コノリー(残念ながら故人)は、そのへんを実にうまく表現している。
バックコーラスの、ちょっとふてくされたような雰囲気も、◎。
この曲の生み出されてきたバックグラウンドを知る、40年代生まれのロッカーならではの、すぐれたトリビュートだと思う。
アレンジは基本的には原曲をふまえているが、エンディングではかなり「お遊び」をしている。このへんも聴きもの。