2007年7月15日(日)
#6 シェンカー・パティスン・サミット「The Hunter」(Endless Jam/Mascot)
#6 シェンカー・パティスン・サミット「The Hunter」(Endless Jam/Mascot)
ギタリスト中のギタリスト、マイケル・シェンカーの一番最近のグループがこれ。ボーカルのデイヴィ・パティスンとのコラボによる、シェンカー・パティスン・サミットざんす。2006年リリース。
60~70年代ロックをトリビュートした企画もの。たとえば、「いとしのレイラ」、「アイム・ルージング・ユー」、「バッジ」、「ディア・ミスター・ファンタジー」といった具合。はっきり言って、何も目新しいことはやっておりません。もう、ひたすら王道HR/HMを突き進むのみ、そんな感じであります。
そんな中でも、とりわけ「フルーい」感じの一曲がこれ。いや、別にけなしてるわけじゃなくて、お酒と同じで年代もののほうが、絶対味わい深いんであります。
「ザ・ハンター」といえば、おおかたの皆さんにとってみれば、ポール・ロジャーズのいたバンド、フリーの曲というイメージが圧倒的でしょうが、この曲、もともとはブッカー・T&MG'Sの四人のメンバーの共作。
それをアルバート・キングが歌い、世間に知らしめたわけで、もともとはファンキー系のブルース。で、ご存知のようにフリーが、ブルース・ロックとしてアレンジ、以後そのイメージが定着したのですわ。
さて、マイケル師匠はといえば、あくまでも自分のスタイルを固守。実は30年前に録音されたと聞かされても全然不思議でないくらい、超ワンパタにハードロックしとります。あくまでも「お約束」は外しておりません。
この曲、一方では、パティスンがポール・ロジャーズばりの黒いフィーリングのある歌を聴かせてくれます。そういう意味では、けっこうブルースを感じさせる一曲。
ガキのころはやれハードロックだ、ヘビメタだ、パンクだなどとツッパっていても、50凸凹のオヤジになれば、ブルースが不思議と似合ってくる。そういうものなんでしょう。
ファンキー系不良オヤジのテーマ・ソングには、この「ザ・ハンター」。ちょいと出来過ぎの気もしますが、なかなかマッチしてません?