2008年3月23日(日)
#27 ジェフ・ヒーリー「Sittin' On Top Of The World」(Mess Of Blues/Ruf)
今月2日、ジェフ・ヒーリーががんのため、亡くなってしまった。まだ、41才という若さで。
昨年6月、このコーナーでも彼のことを取り上げたので、ご存じのかたも多いかと思うが、実力派ロック/ブルース/ジャズ・ギタリストとして、今後のさらなる活動が期待されていただけに、本当に惜しい。
彼が視力を生後まもなく失ったのも、がんのためである。おそらく、彼の短い生涯は、病魔との闘いの連続であったのだろう。合掌。
実はこの4月、ニュー・アルバムがリリースされることになっていた。タイトルは「Mess Of Blues」。
ジェフがこよなく愛したブルース、ロック、カントリーなどのカバー集となっていて、まさに彼の本領発揮な一枚であったのに、リリースを待たずにこの世を去るとは、かえすがえすも残念。
はからずも遺作となってしまった本盤より本日紹介するのは、ハウリン・ウルフ、クリームでおなじみの「Sittin' On Top Of The World」。
クリームのハードなアレンジを意識しつつも、ピアノを大きくフィーチャーして、よりオールド・タイムな味わいのある演奏を聴かせてくれる。
ジェフのギター・ソロも、ソリッドで切れ味鋭く、実にブルーズィだ。歌も深みがあり、さすがのキャリアを感じさせる。
黒人ブルースマンとはまた別の魅力を持ったジェフズ・ブルース。彼のありし日を偲びつつ、聴いてほしい。