きょうは64回目の終戦記念日である。
国民学校3年生だったので、定かではないが、わが家にの人20人ほどが集まり、雑音で聞き取りにくい古びたラジオで天皇陛下の重々しい声を聞いた。
「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び・・・」それは当時の言葉を借りると「玉音放送」だった。
誰も、日本が戦争に負けるということは信じられなかった。
部落会長だった、わが家の先代爺様は日本は負けることはない、いざというときは神風が吹くと云っていた。
親父は、青年学校の教官で、兵隊には行かなかったが、「鬼畜米英」などといって軍事教練をしていたので、俺は殺されると本気で思っていたらしい。
「戦禍のの記憶」ー戦後60年百人の証言ー 北海道新聞社発行
なぜか終戦の日にはこの本を取り出してよく読んでいる。
「自らの戦争体験はあまりにも悲惨と過酷な状況であっただけに他人に語る事をしない老人もいる。
この本は逆に勇気を持って証言してくれた貴重な戦争体験談である。
それぞれの体験談を読むと、再び戦争を起こしてはならないとつくづく思う。
私の叔父は衛生兵で昭和27年当時ビルマの山岳地帯で発見されて日本に帰されてきた。
一人でどう生き延びていたのか、戦争の事は、誰にも語らず、誰も知らずに6年前にこの世を去った。
人にはいえない出来事があったのではないだろうか、ミャンマーの国がテレビに映ると食い入るように見ていたのを思い出す。
最近わが国には、憲法の平和理念を無視して、戦争を支持したり、核武装論を叫ぶ人がいる。
64年目の終戦記念日にあたり、再び戦争の悲劇が繰り返されない事を望みたい。