子グマ2頭残されたまま
子グマを抱えて冬眠していた母グマにとっては迷惑な話だ。3月31日、札幌の三角山で市民から通報を受けた市職員や委託業者ら5人がヒグマの巣穴を調査していた。
その調査中に飛び出した母グマに男性2人が襲われケガをした。1人は頭に、もう1人は腕にケガしたが命に別条はないという。
母グマは「クマ撃退スプレー」をかけると、その場からいなくなったが、巣穴の中には生後2か月の子グマが2頭残されていた。
あの日から10日も過ぎたが、今朝起きるとカミサンが札幌三角山の「あの子グマはどうなっているかな~」と心配そうに話しだした。
7日の道新では母グマはまだ穴に戻っていない。監視カメラで穴の中の動きを感知し子グマは生存している可能性があると載っている。
登別クマ牧場の坂元飼育係長は「生後2か月のクマが母グマから離れると1週間以上生存するのが難しい」と説明している。
母グマは「クマ撃退スプレー」を2度噴射されており、坂元さんは「子グマのことは心配だが、人間が怖くて巣穴に戻れないのではないか」という。
北海道ヒグマ保護元座長の東農工大の梶光一教授は「野生動物には手を出さないのが原則で、かわいそうだが仕方がない」と話している。
札幌市には子グマの保護を求める声が寄せられているが、母グマが近くにいる可能性などを踏まえて保護も駆除もしない方針というが、このままだと子グマが死んでしまう。何とか救出し丸山動物園でも育ててほしいものだと思う。