記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

地図づくりに学ぶ、子ども達の可能性。

2007年07月14日 23時47分36秒 | まちづくり
 13日、佐世保花園中の生徒たちが北九州・ゼンリン地図の資料館の見学に
訪れた。京都への修学旅行の帰路、北九州に立ち寄り地図の勉強を兼ねての見
学である。地域マップづくりの臨時講師を担当している私としてもこの資料館
を一度観てもらいたかったので、見学および同館併設の会議室を借りての経過
プレゼン会開催の仲介役を楽しく務めさせてもらった。

 この日9時に資料館入りすると、ちょうどRKBラジオが私の担当した特別
企画展「昭和レトロ博覧会」の取材中継に来ていた。開館して丸4年、この日
資料館では来館5万人に到達し5万人目には記念品が渡された。

 10時前には花園中の生徒・先生が到着。館内を学芸員の案内で見学し、11
時から制作途中の各マップのプレゼンテーションを受けた。5月に地図づくり
の基本や注意点、表現上のヒントなどを伝えたが、生徒たちはそれぞれに昇華
し、制作途中ながら内容の濃い、楽しいマップになりつつあるのが判る。

 グループ分けは男女別々である。予想通りというか初期のアイデアや内容、
調査は男子生徒のグループも遜色ないのだが、仕上がりつつあるマップの出来
は女子生徒のグループのものに完成度の高いマップが多い。調査や情報整理ま
では男子生徒の方が理論立てられ大人も舌をまくような内容が多いのだが、い
ざマップ作り、表現・作業の段階になると女子生徒の集中力・表現力が優るよ
うである。

 これは今回に限ったことではなく、小学生や大人対象でも同じ。男子の場合
も中には表現力豊かな作品があるが、これは表現力に長けた生徒のいる場合で
あり、限られた時間内での制作作業における集中力の男女差のように思える。
エコマップづくり、グリーンマップづくりや、東光小でのマップづくりの際も
同様で、子どもの作りかけのマップを熱心に手伝うのもお母さんであった。

 私自身も強くアドバイスしたことだが、マップを作る際にできるだけ行政や
警察、地域の方々の事前リサーチをしてテーマを決めること。そして取材時に
拾った感想や意見を入れることなどを、先生の指導によって生徒が実行してい
たことに感動すら覚えた。普通は先生が面倒くさがりそこまでしないし、まず
面倒な地図づくり自体に手を出さない。先生にも地図が苦手な人はそれだけ多
いのだ。

 来年始まる煙草等の自販機での年齢識別販売なども詳しく調査し、警察で得
た未成年者喫煙の実態や校区内の自販機分布、自販機の性能まで調べ1枚の地
図にまとめている。まさに大人顔負けで、そのまま印刷してマップとして活用
してほしいものもあった。マップの完成する10月が待ち遠しい。

 13日はプレゼン会を終えたあと、いのちのたび博物館へ移動し来年開催する
企画展の打合せをした。大恐竜展が始まった企画展ブースも巡り、実際の開催
イメージを体感することができ、本格的な内容詰めに進む。

今日の写真はリバーウォーク北九州14Fにあるゼンリン地図の資料館からの
眺め。小倉市街、伊能忠敬の測量起点である常盤橋を眼下に、関門海峡や対岸
の下関・彦島などが一望できる穴場スポットである。
掲載写真は2003年7月19日、同館の開館日に撮影したもので、小倉の
町並みは少しずつ変化している。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 演劇・映画が活力の源!暑い... | トップ | クレームにならない客の声と... »
最新の画像もっと見る

まちづくり」カテゴリの最新記事