記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

今年も祇園山笠が動き出す。初三郎の新発見も続く。

2009年06月07日 07時30分31秒 | 博多部
 6月に入って、博多の街は祇園山笠が本格的に動き始めた。法被姿の男衆も
町なかを闊歩し、7月15日の追い山へ向けて準備が進んでいく。2日は初めて
夏祈祷(承天寺)を見学し、新しく用意されたカレンダー委員の腕章をつけて
記録撮影をさせてもらった。宮司や振興会長、各流れの総務とともに承天寺入
りし、柄にもなく緊張の連続の中の撮影だった。

 それより前、5月29日は博多座開業10周年を祝う恒例の「船乗り込み」だっ
たが、あいにくの悪天候(小雨と波)で船乗り込みは中止となり、リバレイン
での記念式典のみが行われた。それでも大勢のファンが大歌舞伎に出演する若
手役者揃いの挨拶に詰めかけた。初夏の博多の風物詩として定着した行事だ。

 このところ吉田初三郎の肉筆原画新発見!の報が続けて届いている。「ここ
にあるのは本物だろうか」との問い合わせが、地元の博物館や新聞記者を通じ
て、ここ2ヶ月ほどの間に5件。それぞれ地元紙で記事として紹介されている。
現地から確認用の撮影画像をメール送付いただき確認するのだが、作品譜にも
入っていない全盛期のものだったりする。基本情報に加え、地元での情報収集
方法など前例を伝えると、それに伴って新たな事実も判明してきて、近々まと
めて紹介したいと思っている。

 前田虹映の肉筆原画も見つかり、近々現地を訪れて確認予定。この分だとま
だ各地に眠っている肉筆画は出てきそうな勢いである。6月後半、虹映の長男
稀さんに誘っていただき、兵庫・岡山・広島界隈の捜索・現地確認旅行を目論
み中。高梁市にある幻の初三郎「伯備沿線図」肉筆原画もできたら観てみたい。

 昭和の町並み画像のデジタルアーカイブを本格的に進め中。連日、アーカイ
ブサイトに画像を追加している。大阪、名古屋、京都に加え、来年の大河ドラ
マ「龍馬伝」をひかえて盛り上がる長崎の画像も大量追加!スキャン・データ
補正はすでに5万点以上を終えながら、サイトへの公開が遅れていたもの。

 特に福岡県内については、昭和の世相・出来事や主要建築物の竣工日なども
データベース化、すでに7割が完了。写真だけでなく、それを活かす逸話など
も当時の新聞・ミニコミ紙・タウン誌・ガイド本などを入手可能な限りチェッ
クし、取材可能な編集者・お店などの追跡調査も敢行中!もちろん写真も撮影
者を一人ずつ訪問し協力を依頼し続けている。中には数年かけてやっとネガ類
から預けていただけた方もいて、これが素晴らしい内容で驚きの連続!ここま
でやるとさすがにバカと紙一重であるが、私はバカになりきるつもりだ(笑)。

 このおバカな実作業を通じて得た知識・人脈は、地デジ転換後に来るローカ
ル放送の地元コンテンツ不足の一助になるだろうという着眼は、どうやら的外
れでもないようで、お手伝いしているナイトシャッフルの「記憶探偵」シリー
ズは、福博のまちでリサーチすると接する8割以上の方が観たことがあったり、
毎回楽しみに観ているという結果も。私が関わっているのを知らずに、普通の
話題の中に出てくることもしばしばである。

 先日、深夜枠に放送したスペシャル版も、異例の高視聴率だったそうだ。急
遽決まった放送で、全く告知していないにも関わらずで、放送開始から番組が
進むにつれて視聴率がうなぎのぼりだったそうである。「仕事を終えてTVをつ
けたらありよって、結局最後まで観たバイ」という声も数人から聴いた。地元
ローカル・バラエティ番組の中での「軽めだけどきちんと歴史を踏まえた感動
話」に仕上げるスタッフの力量に改めて敬服!

今日の写真は、祇園山笠発祥ゆかりの承天寺、夏祈祷に集まる山笠関係者たち

写真集「西鉄ライオンズとその時代」
美しき九州「大正広重」吉田初三郎の世界 九州・初三郎研究会
ポストカードブックシリーズ解説・通販
アンティーク絵葉書に観る懐かしの風景・町並み
ギンギラ太陽's
冷泉のあゆみ1945~2007まちづくり戦後史
鳥瞰図絵師・前田虹映
オールド地図鳥瞰図コレクション・吉田初三郎ほか
人気blogランキングへ


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 5月30日深夜(31日早朝)記憶... | トップ | 福岡大空襲の日に思うこと。 »
最新の画像もっと見る

博多部」カテゴリの最新記事