1950(昭和25)年の「観光高松大博覧会」PRのために制作された寺本左近「観光の高松」パンフを改めて観察し、今が旬の朝ドラ「エール」モデルの作詞作曲者たちの名前に気づきました。
タンゴ調の「高松夜曲」は作詞・野村俊夫、作曲・古関裕而の福島「エール」コンビで、歌は藤山一郎&奈良光枝。戦後復興期、コロムビアレコードは復興博覧会などのイベントに絡めたご当地ソングを量産したようですね。
小唄調の「高松ぞめき」も作詞・野村俊夫、作曲・大村能章で、歌は川崎町出身の赤坂小梅ですね。紅白歌合戦にも第1回を含めて4回出場、その直前に吹き込んだ作品のようです。
どちらも、戦後復興期の「観光と産業」立国を支えた音楽と日本画(鳥瞰図)を象徴する作品なんですね。いちおう、コロムビアレコードの戦後邦楽SP盤総目録のPRソングにちゃんと情報ありました。音源、聴いてみたいです。
寺本左近(本名・郷史)は香川県豊島出身、鳥瞰図絵師・吉田初三郎の高弟で戦後も活躍し、院展にも6度入選するなど画家として大成。地元で開催される博覧会のPR画家にも選ばれたわけですが、高松を描いた肉筆画などは地元に遺っているのかも気になります。
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