先日、福岡玉屋の1926(大正15)年頃のおもしろいチラシ「玉屋納涼の新三景」を入手!
これは、おそらく福岡に本格的なアイスクリームが登場した最初のもの。珍味と紹介され、しかも「アイスコロッケ(天麩羅)」なるものまで紹介されていて興味は尽きない♫福岡の食文化史の貴重な1ページかも(笑)。
新しい資料発掘の面白さはこんなところに。時間を見つけて少し調べてみようと思っています。
検索すると、日本のアイスクリーム生産は1920(大正9)年に冨士森永乳業の前身会社が米国製アイスクリームフリーザーを導入して工業的にアイスクリームの生産を開始したとありますね。翌1921(大正10)年には明治乳業の前身が製造を開始して、三越など百貨店で販売したとあるので、福岡最初の百貨店である福岡玉屋での販売もその流れに乗ったものなんでしょう。(参考:日本アイスクリーム産業の歴史)
チラシには、どのメーカーのアイスクリームを扱っていたのかの記載はありませんが、森永は玉屋発祥の佐賀ゆかりですし、一番可能性が高い気がします。また、雪印乳業の創業者の一人で「日本酪農の父」と呼ばれた中津市出身の宇都宮仙太郎に関係あるかも、と思って色々調べて楽しみます。
また、この類の新しいものは「博覧会」などで初紹介されるのが常ですので、1927(昭和2)年に福岡市で開催された東亜勧業博覧会の報告書やパンフなども要チェックかもしれません。
新刊『松永安左エ門と福岡の近現代史』
拙著「美しき九州〜大正広重・吉田初三郎の世界」残数わずか!
LOVE FM 76.1mHz「九電グループpresents 歴史ロマン街道」
にしてつWebミュージアム(企画構成を担当)