記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

八戸市博物館「吉田初三郎と八戸」展

2006年08月02日 21時28分33秒 | 吉田初三郎
 鳥瞰図絵師・吉田初三郎(京都府出身・1884~1955)の企画展が、初三郎ゆかりの地・八戸で開かれている。私は企画展初日の7月15日に、初三郎研究家・藤本一美氏、石黒三郎氏、そして絵地図作家・村松昭氏とともに展示を観覧。サイズの大きな原画が多数あるため、企画展会場が狭く見えるほどの大迫力であった。
 初三郎は昭和7年、「八戸市鳥瞰図」の作成のために同市種差海岸を初めて訪れ、その景勝美に魅せられた。翌年にはこの地に別荘兼アトリエ「潮観荘」を構え、以後この地で東北や北海道の数々の鳥瞰図作品が製作された。この時期はまさに初三郎の全盛期にあたり、今回展示されている「北海道鳥瞰図(昭和11年)屏風絵・絹地原画(北海道開拓記念館所蔵)」に代表されるような素晴らしい作品が多い。
 今回の企画展では、初三郎の東北・北海道方面の絹地原画を中心に、掛け軸、絵葉書原画、色紙、写真など200点以上の資料が展示されていて、初三郎ファンならずとも見応えのある内容となっている。さらに企画展開催直前の7月13日には、長く行方不明となっていた「明治天皇肖像画(昭和10年)絹本原画」が同市の図書館で発見され、急遽企画展会場に展示され目玉となっている。また、昭和28年にもらい火で焼失した「潮観荘」の復元模型も展示されるなど、初三郎の全容にも触れられる内容となっている。

●企画展名:特別展「吉田初三郎と八戸」展
●場  所:八戸市博物館
      青森県八戸市大字根城字東溝35-1
      TEL 0178-44-8111
      FAX 0178-24-4557
●期  間:2006年7月15日(土)~8月20日(日)
●時  間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
●休館日 :7月18日(火)・24日(月)・8月14日(月)
●入館料 :一般300円(団体180円)
      大学・高校生150円(同80円)
      小・中学生50円(同30円)
●主  催:八戸市博物館
●共  催:八戸商工会議所・(社)八戸観光コンベンション協会
※会期中、展示資料の一部入れ替えあり。

※図録は1部1500円だが、部数500部限定のため来場はお早めに。
 他に市内主要書店などで復刻折本「八戸市鳥瞰図(昭和12年版)」を
 1部@500円にて販売中!会場内でも購入可能。
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