◆ヤコブは先祖伝来のお墓のことを細かに覚えていて息子たちに伝えるのです。ここはエジプト、しかし神が導かれた先祖が眠るその地に帰って眠りたいと。ヤコブは息子たちに命じた。「間もなくわたしは、先祖の列に加えられる。わたしをヘト人エフロンの畑にある洞穴に、先祖たちと共に葬って欲しい。それはカナン地方のマムレの前のマクペラの畑にある洞穴で、アブラハムがヘト人エフロンから買い取り、墓地として所有するようになった。そこに、アブラハムと妻サラが葬られている。そこに、イサクと妻リベカも葬られている。そこに、わたしもレアを葬った。あの畑とあそこにある洞穴はヘト人から買い取ったものだ。」ヤコブは、息子たちに命じる終えると寝床の上に足を揃え、息を引き取り、先祖の列に加えられた。(創世記49:29-33)
◆エジプトで宰相になっていたヨセフはファラオに許しを得て、これまた壮大な葬列を組んでカナンの地に(戻って=上って)父ヤコブの亡骸を運び、そこで荘厳な葬儀を行いました。(創世記50:7-10)カナンの地ではエジプト流の「盛大な追悼の儀式」が行われましたが、これはエジプト式の葬儀だったのです。それは、ヨルダン川の東側にあると(11節)。(この地上の場所においてヤコブとヨセフは、ミイラという遺体処置がなされたのです)
◆父ヤコブの葬儀を終えて、一行はエジプトに帰って(下って)いく。兄弟たちは、昔ヨセフを奴隷として売り飛ばしたことの報復が父が亡くなったのでなされるのではないかと恐れました。しかし、ヨセフはこういうのです。
「恐れることはありません。わたしが神に代わることができましょうか。あなたがたはわたしに悪をたくらみましたが、神はそれを善に変え、多くの民の命を救うために、今日のようにしてくださったのです。どうか恐れないでください。・・・」(創世記50:19-21) ・・・ 続く