ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

毛戸ダム

2017-10-19 11:14:28 | 福島県
2017年10月8日 毛戸ダム
 
毛戸(もうど)ダムは福島県双葉郡川内村下川内の二級河川富岡川水系富岡川右支流(河川名未確認)にある灌漑目的のアースフィルダムで得す。
ダム便覧によれば福島県の事業で1962年(昭和37年)に建設されました。
双葉郡富岡町一帯は豊かな土壌と温暖な気候に恵まれながら水利に乏しく農地開拓の妨げになってきました。
戦前に荻ダム、館山溜池が建設されるも十分な用水確保には至らず、新たな水源確保を目的として農林省(現農水省)の補助を受けた県の事業で建設されたのが毛戸ダムです。
管理は富岡町土地改良区が行い550ヘクタールの農地に灌漑用水を供給していました。
2011年(平成23年)の滝川ダム竣工により富岡町土地改良区管内の灌漑用水給水は盤石なものとなるはずでしたが、原発事故により富岡町一帯は避難指示区域となり一時的にダムの受益者が消えてしまいました。
その後の除染活動により富岡町は北東部の帰還困難区域を除いて避難指示区域から解除されましたが、農業の完全復興へはいまだ道半ばです。
 
常磐富岡インターから県道36号を東進、川内村に入り毛戸川バス停を右に折れ川沿いに北上すると毛戸ダムに到着します。
天端はダートですが車は通れます。
 
上流面は石積みで護岸。
 
総貯水容量は76万1000立米。
山中の灌漑用溜池としては結構大きな規模です。
 
下流面。
 
ダム下に下りることができます
草は伸びていますが、手入れはされているようです。
 
ダム下には取水設備からの底樋がありますが、草木の繁茂が著しく写真を撮れませんでした。
 
右岸から
止まっている車は釣師のものです。
 
右岸堤体の先にコンクリート作りの立派な斜樋機械室。
 
洪水吐が見当たりませんでしたが、帰宅後調べるとこの取水設備のさらに先にありました。
堤体とは地山を挟んで離れたタイプです。
さらにダム湖入口に記念碑があるようです。
予習不足・・・・。
 
0508 毛戸ダム(1161)
福島県双葉郡川内村下川内
富岡川水系富岡川
22メートル
180メートル
544千㎥/544千㎥
富岡町土地改良区
1965年


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