ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

鞍谷池

2018-01-12 02:27:08 | 香川県
2017年12月22日 鞍谷池
 
鞍谷池は香川県坂出市高屋町の国分台西斜面標高230メートルの青海川水系明神川源流部にある灌漑目的のアースフィルダムです。
改修記念碑によれば1917年(大正6年)に明神川下流の高屋町松山地区の灌漑用水源として築造されました。しかし、戦後池の東側の国分台に陸上自衛隊演習場ができたことで、土砂の流入が増加する一方集水に齟齬が生じてきました。
そこで防衛庁(現防衛省)の補助を受けた県の障害防止対策事業により大規模な改修工事が行われ、1986年(昭和61年)に竣工しました。
管理は坂出市松山土地改良区が行っています。
ダム便覧では竣工が1981年(昭和56年)となっていますが、根拠が不明のため改修記念碑に従って1917年竣工、1986年改修と記しておきます。
 
坂出市中心部から県道161号を東進、高屋交差点白峯寺の案内板に従って県道180号に入ります。
連続カーブを登った先、白峯寺の手前で右手に細い枝道に入ると鞍谷池右岸に到着します。
 
下流面はきれいに刈り払われています。
 
右岸の横越流式洪水吐。
 
アングルを変えて。
 
上流面はコンクリートで護岸。
 
総貯水容量11万立米の小さな溜池です。
この貯水池の上流に自衛隊の国分台演習場があります。
 
天端からは瀬戸大橋や瀬戸内海を挟んで遥か岡山方面まで遠望できます。
この日はあいにく霞んでいて視界が不明瞭だったのが残念。
 
堤体を下ってみました
堤体中ほどに底樋樋門があります。
 
堤体中央に斜樋があります。
 
左岸の改修記念碑。
自衛隊の障害防止対策事業で改修が行われたことが記されています。
 
山中の小さな溜池なので、もっと荒れた溜池をイメージしていましたが、よく手入れされいまだに貴重な水源として重宝されていることが伺えました。
 
2155 鞍谷池(1211)
ため池コード
香川県坂出市高屋町
青海川水系明神川
15メートル
100メートル
110千㎥/110千㎥
坂出市松山土地改良区
1917年竣工
1986年改修


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