ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

五名ダム(元)

2018-01-12 17:14:04 | 香川県
2017年12月22日 五名ダム(元)
 
五名ダム(元)は香川県東かがわ市五名の湊川本流上流部にある香川県土木部が管理する治水目的の重力式コンクリートダムです。
香川県は昭和20年代後半から県内各河川へのダム建設に着手しま、湊川水系では本流上流部への治水ダム建設が進められ1961年(昭和36年)に竣工したのが大川ダムです。
五明ダム(元)は湊川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への補給を目的としています。
しかし五名ダム運用開始後も2年に一度の頻度で干ばつが発生、さらに旧白鳥町での水道需要増加が見込まれたことから、県は1995年(平成7年)に五名ダムの下流約700メートル地点への多目的ダム建設事業に着手します。
しかしバブルの崩壊による社会情勢の変化などから再開発事業は2010年(平成22年)に国交省の検証対象ダムとなり、2016年(平成28年)に事業継承が決定したものの、現在は地質調査や概略設計などに留まり用地取得や工事については全く手付かずの状態です。
 
五名ダム(元)は国道377号線沿いにありアプローチは簡単ですが、下流からの展望ポイントがほとんどなく国道から樹林越しゲートを垣間見るのがやっと。
クレストにローラーゲートが3門並びます。
 
右岸の管理事務所
管理事務所右手に斜樋があります。
重力式コンクリートダムの取水設備に斜樋が設置されるのは珍しいかも。
 
天端は歩行者のみ通行可
ゲート部分は前面に張り出しクランクになっています。
ゲートピアには予備ゲート運搬用のホイストクレーンがついています。
 
予備ゲート。
 
天端から下流の眺め
またこの下流700メートル地点に新ダム建設が計画されています。
 
ダム湖は総貯水容量61万1000立米。
 
左岸から下流面。
 
減勢工はジャンプ台式
ジャンプ台の下に常用洪水吐のホロージェットバルブを2条装備していますが、目にすることはできません。
 
堤体に取水設備はなく管理事務所右手に斜樋があります。
 
左手の予備ゲートは、ピアのグリーンのクレーンで移動する仕組み。
 
 
2175 五名ダム(元)(1212
香川県東かがわ市五名
湊川水系湊川 
FN
27.5メートル
106メートル
611千㎥/536千㎥
香川県土木部
1961年
--------------
3257 五名ダム(再)
香川県東かがわ市五名
湊川水系湊川 
FNW
52.8メートル
237.2メートル
5704千㎥/5254千㎥
香川県土木部
1995年~


コメントを投稿