2017年9月22日 天ケ瀬ダム
天ケ瀬ダムは左岸が佐賀県多久市多久町、右岸が同市南多久町長尾のの六角川水系牛津川右支流瓦川内川源流部にある灌漑用目的のアースフィルダムです。
現地案内板によれば農水省の補助を受けた佐賀県のかんがい排水事業により1982年(昭和57年)に完成しました。
運用開始後は多久市が受託管理を行い多久市南多久町地区のみかん果樹園337ヘクタールに灌漑及び防除用水の供給を行っています。
多久市南多久町長尾の県道25号線長尾交差点を南に折れ瓦川内川沿いを南下すると天ケ瀬ダムに到着します。
まずはダム下から
堤体直下には揚水機場があり、堤体は犬走りを挟んだ2段構成で基部は石積みの擁壁です。
左岸に洪水吐があります
もろ逆光で洪水吐導流部はこれが精いっぱい。
右岸高台から
このアングルも逆光、手前の棚田の稲穂が黄金色に輝いていました。
上流面はコンクリートで護岸。
天端は車両通行可。
天端から。
棚田が広がるのどかな風景。
下流面。
ダム湖は総貯水容量53万2000立米。
左岸の横越流式洪水吐。
アングルを変えて。
新規開拓されたみかん果樹園向けの貯水として建設されたアースダムですが、1990年代のオレンジ輸入自由化で佐賀のミカン農家は大打撃を受け、ダム周辺のミカン農地も放棄されるか畑地に転換されていました。
追記
天ケ瀬ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに1000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
2541 天ケ瀬ダム(1157)
佐賀県多久市多久町
六角川水系瓦川内川
A
E
39.4メートル
270メートル
532千㎥/504千㎥
多久市
1982年
◎治水協定が締結されたダム
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