ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

大峠ダム

2021-06-03 21:29:11 | 島根県
2021年5月23日 大峠ダム
 
大峠(おおたお)ダムは島根県益田市美都町笹倉の益田川水系馬谷川にある洪水調節目的の重力式コンクリートダムです。
1957年(昭和32年)に農林省(現農水省)の補助を受けた県の益田川沿岸防災ダム事業により農地防災ダムとして建設されました。
1983年のいわゆる「昭和58年7月豪雨」により益田川流域で甚大な水害が発生したことから、島根県は『益田川治水ダム建設事業』を改訂、2005年(平成17年)に益田川本流に補助治水ダムとして益田川ダムが、翌2006年(平成18年)に笹倉ダム(再)の再開発事業がそれぞれ竣工しました。
それに先立つ2004年(平成16年)に大峠ダムは島根県農林水産部から土木部に移管されこれにより益田川流域一体となった治水運用が可能となりました。
 
益田市美都町笹倉の県道益田澄川線から馬谷川沿いに西に折れるとすぐに大峠ダムに到着します。
クレストに自由越流式洪水吐が2門。導流壁は直線です。
いわゆる「穴あきダム」で普段は水を貯留しないダムです。
 
堤体や天端のコケが時代感を醸し出しています。
 
 
天端は立ち入り禁止。
 
アングルを変えて
貯水池側は樹木に遮られ撮影できません。
 
ダムサイトに設置された水防警報装置。
 
農地防災ダムとして建設され、のちに農林水産部から土木部に移管された珍しいダムです。
防災に役所の縦割りは必要なく、流域一体としての治水、防災が叶うことが一番だと思います。
 
1738 大峠ダム(1637)
島根県益田市美都町笹倉
益田川水系馬谷川
23.2メートル
67.4メートル
239千㎥/239千㎥
島根県土木部
1959年農地防災ダムとして竣工
2004年県農林水産部から土木部に移管


コメントを投稿