ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

木槲池(再)

2018-04-01 00:46:41 | 香川県
2018年3月21日 木槲池(再)
 
木槲(もっこく)池(再)は香川県仲多度郡まんのう町七箇の金倉川源流部にある灌漑目的のアースフィルダムです。
太平洋戦争末期の1944年(昭和19年)に木槲池耕地整理組合によって築造され、当初は堤高13メートル、総貯水容量8万立米の小さな溜池でした。
1985年(昭和60年)にスタートした県営かんがい排水事業により池の嵩上げ再開発が着手され、1991年(平成3年)に竣工、堤高は27.1メートルとなり総貯水容量は従来の5.5倍となる44万9000立米に拡大されました。
また同事業により近隣26カ所の小規模溜池とパイプラインで繋がれることになり広域かつ効率的な水管理が可能となりました。
池の管理は木こく池水利組合が行い、261ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。
 
まんのう町から中讃南部広域農道を進むと左手に木槲池が見えてきます。
池の上流側湖畔に駐車スペースがあり各種竣工記念碑や県営かんがい排水事業の説明板が並んでいます。
 
 
 
嵩上げ再開発により堤頂長298メートルの長大な堤体となりました。
堤体を一周できる遊歩道が整備されており歩いて回ってみます。
上流面はコンクリートで護岸。
 
左岸の斜樋。
 
天端。
 
下流面。
嵩上げされる前はちょうど写真真ん中の犬走り程度の高さだったようです。
 
左岸の洪水吐導流部
折からの雨で水位が上昇し越流した水が勢いよく流下しています。
 
左岸洪水吐
途中で折れ曲がった導流堤が特徴的。
 
上流にも斜樋があります。
 
上流側に副堤がありますが、堤高11.5メートルとダムの要件を満たしていません。
 
上流側の湖岸は親水公園として整備されています。
 
総貯水容量は44万9000立米。
マスが放流され秋にはマス釣り大会が実施されます。
 
当池を水源とする金倉川は池から北の満濃池へと流下しますが、ここで貯留された水は金倉川とは逆の池西方の財田川流域農地へと補給されます。
 
2946 木槲池(元)
香川県仲多度郡まんのう町七箇
DamMaps
金倉川水系金倉川
26.7メートル
160メートル
84千㎥/84千㎥
1944年
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2946 木槲池(再)(1258)
ため池コード
香川県仲多度郡まんのう町七箇
金倉川水系金倉川
27.1メートル
298メートル
449千㎥/446千㎥
木こく池水利組合
1991年再開発竣工


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