ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

遠賀川河口堰

2017-09-29 00:01:20 | 福岡県
2017年9月19日 遠賀川河口堰
 
遠賀川河口堰は一級河川遠賀川河口から2キロ上流地点の左岸が福岡県遠賀郡芦屋町祇園町、右岸が遠賀郡水巻町猪熊10丁目にある国交省九州地方整備局が直轄管理する多目的可動堰です。
遠賀川は福岡県北部唯一の一級河川ですが、感潮河川のため河口一帯ではたびたび塩害被害が発生、また当地には『伊左座堰』と呼ばれる取水用固定堰がありましたが、通水能力が低いため堰が洪水の原因となることが多く河口周辺での治水対策が強く求められていました。
さらに北九州での水需要が急増し、安定した水源確保も喫緊の課題となっていました。
そこで1969年(昭和44年)に当時の建設省九州地方建設局は遠賀川への新たな可動堰建設事業に着手し、1983年(昭和58年)に竣工したのが遠賀川河口堰です。
遠賀川河口堰は遠賀川下流域の洪水調節および高潮による塩害の防止、北九州市への上水道用水及び工業用水の供給を目的としています。
遠賀川河口堰の堤高は6.5メートルで河川法上のダムの要件である15メートルに及びませんが、特定多目的ダム法に基づく特定多目的ダムとして建設されたため、法律上もダムとして分類されダム便覧にも正式に掲載されています。
 
遠賀川河口堰右岸(水巻町側)に管理事務所があり、事務所前に竣工記念碑が立っています。
 
河口堰には7つの操作棟があり7色に色分けされているそうですが・・・
 
着色が薄いせいか全部白に見えちゃいます。
どうせならゲートの色を七色にしちゃえばよかったのに。笑
 
右岸上流から
主ゲートは7門、そのほか左岸に魚道ゲートと調節ゲート、右岸に調節ゲートがあります。
 
天端は歩行者および自転車のみ通行可能
地元の方が数人ウォーキングで何往復もされていました。
 
河口堰のプレート。
竣工は昭和55年になっています。
 
主ゲート。
 
下流の眺め
河口から2キロですが川幅は500メートルを超え海のようです。
下流の橋は奥がなみかけ大橋、手前が国道495号線芦屋橋。
 
左岸の魚道公園
九州で唯一サケが遡上する川ということで、自然との共生をテーマに自然に水辺空間が作られています
右手の水路が魚道です。
 
魚道公園下流側。
 
2432 遠賀川河口堰(1114)
左岸 福岡県遠賀郡芦屋町祇園町
右岸 福岡県遠賀郡水巻町猪熊10丁目
遠賀川水系遠賀川
FWI
MB
6.5メートル
517メートル
11140千㎥/8840千㎥
国交省九州地方整備局
1983年


コメントを投稿