ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

2023年7月29日 菅平ダム・発電所ダムもりみず見学会

2023-10-15 17:00:22 | ダム見学会
2023年7月29日 菅平ダム・発電所ダムもりみず見学会
 
昼前の内村ダム見学会のあとに向かったのが長野県企業局が管理する菅平ダムです。
ここは普段ダム下流からの展望ポイントがなく、見学会の際にダムを下から拝めるだろうという期待もあり参加したのですが…
事前予約はなく希望者は適時、見学ができるスタイル。
 
見学会の前に国道から上流面
灌漑主体のため取水設備は表面取水となります。


取水設備の扉も開いていますが、中は立ち入り禁止。


取水設備概略図。


取水設備のプレート
メーカーは丸島水門(現丸島アクアシステム)。


天端から洪水吐を見下ろすと
取水設備から導水路までの落差を利用した小水力発電所の建設工事中。
こりゃあ、ダム下には行けないかも??


管理事務所入り口で見学手続きを終えたら、まずはダム操作室で運用についての説明。
旧式のダムコンだそうです。


取水ゲートの操作説明。
質疑応答に集中して写真はこの2枚だけ…。


次に監査廊見学。


ダムは堤高41.8メートル。


建設中の小水力発電所をズームアップ。


少し階段を下ります。


ここが監査廊入り口。


いきなり階段を下ります。
漏水計や電気ケーブルが通っています。


こちらはダム最下層。


ちょっと登り返すと。


ダム下の監査廊出入り口。


ダムの下流面はこれが精いっぱい。
普段ならさらに下流まで行けるのですが、今工事中のためここまで。


剥がれたコンクリートが建設以来50年以上の時間経過を感じさせます。


来た道を戻って見学終了。

意外にあっさり終わった見学会。
天端の愛車と記念撮影。


つぎに4キロ下流の菅平発電所へと向かいます。
見学終了時間ギリギリの到着でしたが、ご厚意により見学OK。


発電所越しに水圧鉄管を見上げます。


こちらは発電所からの放水路
舟形の余水吐が特徴的。


アングルを変えて
実はこの下流には戦前完成の中部電力(株)横沢第一および第二発電所があり、平時は菅平発電所の放流水がそのまま使われます。
一方、菅平発電所が停止中は、写真左手の神川取水堰から導水されます。


右手は発電所の放流口
見学時は絶賛発電中で勢いよく放流されています。
左手は上部水槽の余剰水放流口で、発電所をバイパスして放流されます。


有効落差276メートルの水圧鉄管
右手は発電用の鉄管、左手は余水管で余剰水の流下に使われ上の写真の余剰水放流口から放流されます。


ちょっと見づらいですが、鉄管の左手にモノレールのレールがあります。
かつては点検の際には右手の階段で標高差276メートルを昇り降りしていたそうですが、いまはモノレールで移動。
でも上部水槽まで約15分、急傾斜かつ乗り心地も悪いためお尻は痛くなるし首への負担も大きいようです。
昇りは良いけど、下りは怖そう…。


水圧鉄管のプレート
佐世保重工製。


いよいよ発電所内へ
認可最大出力5400キロワットの発電機。




明電舎製です。


職員さんによる説明を受けますが、発電機の音がすごくよく聞き取れません。


階下へ下ります。
これは上階の発電機と地下の水車を結ぶ縦軸。
発電中なので毎分900回転で回っています。


水車と縦軸は荏原製。


正直、ダムの見学は今一つでしたが、発電所では稼働中の発電機をすぐそばで見れたほか、珍しい形状の放流口余水吐など内容の濃い見学となりました。
特に発電所では見学終了間際の訪問にもかかわらず、時間超過で丁寧な説明、質疑応答をしていただき感謝の念に堪えません。
菅平ダムの小水力発電所完成の暁には改めて来訪したいと思います。


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