ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

木川ダム

2016-07-12 12:15:27 | 山形県
2016年7月10日 木川ダム
 
木川ダムは山形県西村山郡朝日町立木の一級河川最上川水系朝日川にある山形県企業局が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編令により、新たに東北電力(株)が誕生します。
同社は戦後の電力不足を補うために積極的な電源開発を進めますが、送電網末端部にあたる山形県では東北電力だけでは電力需要を賄いきれず公営発電である県企業局による電源開発が併せて進められました。
企業局は包蔵水力豊富な朝日川に着目し1956年(昭和31年)より電源開発に着手、1958年(昭和33年)に木川ダムと朝日川第一発電所(最大出力9000キロワット)が完成しました。
さらに1960年(昭和35年)には木川ダム上流に旭川第二発電所(最大出力4800)キロワットが完成、併せて1万3800キロワットの発電能力を持つに至りました。
 
朝日川に沿って県道289号を遡上し、Asahi自然館への道を分け擦れ違いがやっとの隘路を3キロ走ると左手に木川ダムが見えてきます。
青い縦長のローラーゲートが1門、高い導流壁が特徴。
訪問時は取水ゲートの交換工事のため発電所が停止しておりクレストゲートが開放されていました。
 
どうしても縦長のゲートに目が行ってしまいます。
雪国らしく被覆されたゲートビア。
 
 
高い導流壁。
放流で激しい水煙が立ち上っています。
 
天端は立ち入り禁止。
 
正面に朝日第一発電所への取水口があります。
訪問時は取水ゲートの交換工事中です(この日は休工中)のため取水は行われていません。
 
(追記)
木川ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
0426 木川ダム(0482)
山形県西村山郡朝日町立木
最上川水系朝日川
31.5メートル
73.5メートル
840千㎥/540千㎥
山形県企業局
1958年
◎治水協定が締結されたダム


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