ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

沖内ダム

2019-11-01 09:56:01 | 北海道
2019年10月21日 沖内ダム
 
沖内(おきない)ダムは北海道留萌郡小平町沖内の小平蘂川水系沖内川にある防災・灌漑目的の多目的アースフィルダムです。
留萌振興局管内には道営防災ダム事業で建設された防災ダムが5基ありますが、沖内ダムはそのうちの一つです。
沖内川およびポン沖内川流域は小平町では最も早く入植がすすみ小平町水田発祥の地とされてきました。
しかし両河川の氾濫や渇水による干ばつ被害が絶えず抜本的な治水対策や安定した水源確保は長年の悲願となっていました。
1974年(昭和49年)に北海道は農水省の補助を受けた道営防災ダム事業・圃場整備事業に着手し1995年に竣工したのが沖内ダムです。
沖内ダムは沖内川の洪水調節と受益農地150ヘクタールへの灌漑用水の補給を目的としており、運用開始後は小平町が受託管理を行っています。
 
沖内川に沿って東に進むと沖内ダムが見えてきます。
周辺の山々も紅葉の盛り、堤高29.6メートルの堤体が西日に映えてまさに錦繍の秋です。
 
事前情報ではダムの手前にゲートがありそこから先は立ち入り禁止でした。
ところがゲートはなくそのままダムまで辿りつけました。
天端も車両通行可能で対岸に管理事務所があります。
 
左岸の洪水吐導流部と減勢工。
 
横越流式洪水吐。
 
総貯水容量118万9000立米の貯水池。
訪問時はまだ水が残っていましたが、その後他のダム同様水がすべて落とされたようです。
左手は取水塔。
 
取水塔をズームアップ。
灌漑用水の取水設備とダム穴風の常用洪水吐を兼ねています。
 
ダム下
ちょっと逆光で見づらいのですが、右手の取水設備からの水路、左手の洪水吐からの水路がダム下で合流しています。
 
右岸から下流面
堤体はきれいに刈り払われ管理が行き届いていることが伺えます。
 
上流面はコンクリートで護岸されブロックが格子状に並んでいます。
デザインもあるんでしょうがダム湖への階段も兼ねているようです。
 
水利使用標識。
 
帰宅後確認したところ、普段はダム下のゲートからは立ち入り禁止なのですが、現在ダム上流で工事が行われており関係車両通行のためゲートが開けられていたようです。
 
0140 沖内ダム(1539) 
北海道留萌郡市小平町沖内
小平蘂川水系沖内川
FA
29.6メートル
157メートル
1189千㎥/939千㎥
小平町
1995年


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