2019年10月21日 小平ダム
小平(おびら)ダムは北海道留萌郡小平町滝下の小平蘂(おびらしべ)川本流上流部にある北海道建設部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
小平ダムは建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、小平蘂川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、小平町への灌漑用水及び上水道用水の供給を目的として1992年(平成4年)に竣工しました。
また河川維持放流を利用して最大出力820キロワットの管理用発電を行っています。
ダムは道道126号線沿いにあり、ダム下は全面芝生の小平ダム公園になっており遊歩道や東屋も整備されています。
小平ダム一番のウリはこの首長竜。ダム周辺で発見された全長15メートルの首長竜の実物大像が展示されています。
北海道営ダムでは多く見られる横長ダムですが、小平ダムの場合は堤高42.4メートルに対して堤頂長475メートルと他のダムよりも一回りスケールが大きくなっています。
クレストには自由越流式洪水吐が実に19門も並んでいます。
周辺の山々に加えて公園に植えられた桜や楓も綺麗に色づいています。
天端は車両進入禁止のため往復約1キロを歩いて見学します。
クレストゲートが19門の並ぶため減勢工も横長。
右岸の管理事務所と艇庫、インクライン。
注目すべきはインクラインの軌道。軌間が2種類ありまるで狭軌と標準軌のレールのようです。
インクラインを稼働させているところをぜひ見てみたい。
『おびらしべ湖』と命名されたダム湖は総貯水容量3320万立米、北海道営ダムのダム湖としてはかなり大規模。
逆アングルから見た天端と減勢工
周辺と公園の紅葉が本当に見事です。
ダム下の小平ダム公園
ここから見ると全長15メートルの首長竜も小さく見えます。
この恐竜がダムを破壊することはなさそう。
前日の雨でオリフィスゲートからは激しく放流しています。
ダム下流には沈下橋があり普段はここからダムを正対できるのですが、この日は水位が上がったため立ち入り禁止となっていました。
さらにもう一つ、小平ダムの特徴はダム穴風常用洪水吐。
前日の雨で水位が上がり、激しい水しぶきを挙げて流下してゆきます。
取水設備。
とにかく見どころの多い小平ダム、おまけに一番の紅葉期に訪問でき写真を何枚撮ったことやら。
0132 小平ダム(1538)
北海道留萌郡小平町滝下
小平蘂川水系小平蘂川
FNAW
G
42.4メートル
475メートル
33200千㎥/27600千㎥
北海道建設部
1992年
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