ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

馬ヶ城ダム

2016-06-06 14:00:00 | 愛知県
2016年6月5日 馬ヶ城ダム
 
馬ヶ城ダムは愛知県瀬戸市馬ヶ城町にある瀬戸市水道課が管理する上水道用水目的の重力式コンクリートダムです。
1933年(昭和8年)に瀬戸市の事業で隣接する馬ヶ城浄水場ともども建設されましたが、普段は立ち入りが許されず毎年6月の水道週間中の日曜にだけ一般公開されます。
戦前の古いダムに加えて美しい転波越流が見られることから、一般公開はダム愛好家でも人気のイベントとなっています。
 
東海環状自動車道瀬戸赤津ICから、国道248号線の標識に従ってダムのある馬ヶ城浄水場へと向かいます。
職員さんの誘導に従い駐車場に車を止めますが既に結構な数の車が止まっていました。
受付を済まして見学スタートです。
 
駐車場の先にろ過池があります。
全国でも珍しい緩速ろ過池で8時間かけてゆっくりと水をろ過します。
 
こちらはろ過池への水量を調整する着水井です。
上流の川から直接水を引いています。
 
木造の水源地事務所。
 
いよいよ馬ヶ城ダムへ向かいます。
 
正面にダムが見えてきました。
あいにくの曇天ですが、越流面には美しい鱗が!
 
想像以上に美しい転波です。
越流面の傾斜に合わせて鱗が広がりながら流れ続けます。
 
切り取ってみます。
息を呑む美しさとはこのことでしょう。
 
堤体に接近して撮ってみます。
堤体の下で甲斐甲斐しく写真を撮っている女性がいたのですが、実はダムマイスターの『佳』さんでした。
話を伺うとここ数年では一番美しい鱗だということでラッキー!!
 
天端に上ってみます。
古い上水用ダムでよくみられる円形の取水口。
 
貯水池は総貯水容量20万立米。
実は馬ヶ城浄水場は上流の川から直接水を引いており、ダムの貯水池は大雨で川の水が濁ったり水の需要が急増した際のサブとして利用されます。
 
天端から見下ろしてみると。
上から見る鱗も素晴らしい!!
 
ダムの下には紅葉をはじめ照葉樹が植えられています。
深緑もいいのですが、紅葉の時期にぜひ公開を!
 
見学会場では瀬戸西高校茶道部による呈茶サービスもありました。
 
最後に馬ヶ城の水のペットボトルを頂きました。
 
楽しみにしていた馬ヶ城ダムですが、期待以上の素晴らしい越流が見られ大満足。
職員さんに瀬戸市の水道について詳しい話を聞けたほか、ダムマイスターの『佳』さんとも知己を得ることができました。
 
1204 馬ヶ城ダム(0441)
愛知県瀬戸市馬ヶ城町
庄内川水系瀬戸川
16.6メートル
54.5メートル
200千㎥/199千㎥
瀬戸市水道課
1933年


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