ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

竜門ダム

2019-07-18 11:40:43 | 佐賀県
2019年7月11日 竜門ダム
 
竜門ダムは佐賀県西松浦郡有田町広瀬山の有田川水系広瀬川にある佐賀県県土整備部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、広瀬川および有田川下流域の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、伊万里市及び旧西有田町(現有田町)への上水道用水の供給を目的として1976年(昭和51年)に竣工しました。
有田川水系では1961年(昭和36年)に有田ダムが建設されており、竜門ダムの完成により上下流域での洪水対策が可能となりました。
有田から広瀬川沿いに東に進むと竜門ダムに到着します。まずはダム下へ。
クレストには非常用洪水吐として真っ赤なローラーゲートが2門、ダム下部には常用洪水吐となるハウエルバンガーバルブが備わっています。
ダム便覧にはこの位置からの写真はなく、貴重なショットと自画自賛。
 
広瀬川左岸沿いを進むと左手に竜門ダムが見えてきます。
ダム一帯は『竜門峡』として紅葉の名所になっている景勝地です。
屹立する流紋岩の大岩壁とダムが並ぶ眺めは絶景の一言。
流紋岩だから竜門峡というわけではないでしょうが。
 
堤体は右岸側がわずかに湾曲しています。
 
下流面。
 
上流面
堤体から管理事務所へと続く道路は橋梁となっており、地形の峻嶮さが伺えます。
 
竣工記念碑
金箔がかなり剥げ気味。
 
導流部と減勢工
右手が利水放流設備、左手はハウエルバンガーバルブ。
 
右岸の管理事務所
ダム湖は総貯水容量235万立米
奥の三角錐の山が黒髪山で周辺は流紋岩特有の断崖が続いており紅葉期には絶景が広がるそうです。
黒髪山の向こうには有田ダムがあります。
 
天端は車両通行可能ですが、ダム湖は時計回りの一方通行。
手前のクレーンはゴミや流木の吊り上げ用。
 
管理時事務所から見た上流面
橋の下に浮桟橋があり巡視艇が係留されています
上流面は右から取水設備、クレストローラーゲート、バルブ用のコースターゲートが並びます。
 
流紋岩の断崖に寄り添うように建設されたダムは、人工物でありながら絶景に溶け込んでいます。
できれば紅葉期に再訪したいダムですが混雑するんだろうなああ・・・・。
 
2535 竜門ダム(1467) 
佐賀県西松浦郡有田町広瀬山
有田川水系広瀬川
FNW
42.2メートル
150メートル
2350千㎥/2220千㎥
佐賀県県土整備部
1976年


コメントを投稿