ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

山財ダム

2018-04-18 15:35:40 | 愛媛県
2018年3月27日 山財ダム
 
山財(さんざい)ダムは愛媛県宇和島市津島町山財の岩松川上流にある愛媛県土木部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、岩松川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、旧津島町への灌漑用水と上水道用水の供給を目的として1980年(昭和55年)に竣工しました。
 
左岸を県道319号が通り、ダムサイトに管理事務所と駐車場があります。
これは左岸から
ダムを下流から見れる場所はありません。
 
クレストにはローラーゲートを2門装備。
ゲート越しにみた導流面と減勢工です。
岩松川下流に上水道の取水堰があるため、利水放流はかなり多め。
 
利水放流
ローラーゲートの導流部の右側に導流壁を挟んでもう一つ導流部があります。
これは自然調節式のオリフィスゲートの導流部です。
 
左岸の艇庫とインクライン。
 
天端。
 
右岸から
正面が管理事務所。
 
ダムカードを貰いに事務所に行きダムを下から見れる場所はありませんか?と伺うとなんとなんと監査廊とダム下に案内していただけました。
感謝、感謝!
 
ダム下に降りてわかりましたが、クレストのローラーゲートのほかに高圧ラジアルゲートのコンジットがあります。
目の前がコンジットゲート操作室。
 
下流面とフーチング。
 
上流から
ここから見るとゲート構造がよくわかります。
左から取水設備、ローラーゲート2門と間にコンジットゲートの予備ゲート、さらに右手にオリフィスゲートがあります。
 
ダム湖(鷺里湖)は総貯水容量650万立米。
湖畔の桜が満開。
 
今回は職員さんのご厚意で監査廊とダム下に立ち入ることができました。
昭和50年代施工ということでゲートと自然調節式ゲートが混在したコンクリートダムです。
 
追記
山財ダムには406万立米の洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに72万立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2273 山財ダム(1324
愛媛県宇和島市津島町山財
岩松川水系御代の川
FNAW
64メートル
205メートル
6500千㎥/5900千㎥
愛媛県土木部
1980年
◎治水協定が締結されたダム


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