ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

上寺津ダム

2016-10-04 11:35:27 | 石川県
2016年9月23日 上寺津ダム
 
上寺津ダムは石川県金沢市の犀川上流域にある金沢エナジー(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編令により、日本発送電は解体され北陸では新たに北陸電力(株)が誕生します。
同社は戦後の電力不足を補うために積極的な電源開発を進めますが、同社だけでは開発の手が足りず金沢市では公営発電である市企業局による電源開発が併せて進められました。
金沢市企業局は県土木部による犀川ダム建設事業に発電事業者として参加しダムの運用開始同年1966年(昭和41年)にダム水路式発電を行う上寺津発電所を稼働させました。
上寺津ダムは上寺津発電所の出力調整に伴う水位変動を緩和するための逆調整池として1965年(昭和40年)に竣工しました。
金沢市企業局は全国でも珍しい市による公営発電事業者でしたが、2022年(令和4年)に発電事業から撤退し、一連の発電施設は金沢エナジー(株)移譲されました。
金沢エナジー(株)は北陸電力、東邦ガス、金沢市、北國新聞社、北國銀行、松村物産、小松ガスの出資によって設立され金沢市内でガス及び発電事業を行います。 
 
辰巳ダムから県道207号を犀川沿いに遡上すると上寺津ダムに到達します。
ダムへの立入りはできず県道から見下ろすのみです。
スフィンクスの前足のような導流壁。
 
ゲートはローラーゲートが2門。
訪問前日までの大雨で放流しているようです。
 
 
0911 上寺津ダム(0606)
石川県金沢市熊走町
犀川水系犀川
19.5メートル
60メートル
129千㎥/77千㎥
金沢エナジー(株)
1965年


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