ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

南川ダム

2016-04-06 07:00:00 | 宮城県
2016年4月3日 南川ダム
 
南川ダムは宮城県黒川郡大和町吉田の鳴瀬川水系吉田川右支流南川にある宮城県土木部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、吉田川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、黒川郡3町1村への上水道用水の供給を目的として1987年(昭和62年)に竣工しました。
また河川維持放流を利用した宮城県南川ダム管理用発電所で最大220キロワットの小水力発電を行っています。
ダムは重力式コンクリートの本堤のほか、南側鞍部にアスファルトフェイシングフィルの南川鞍部ダムを備えています。
 
ダム東側には『七ツ森』と呼ばれる山が連なり、仙台近郊のハイキングコースとして親しまれています。
ダム湖はこれにちなんで『七ツ森湖』と命名され湖畔には公園やレクリエーションスポットが整備されており水源地環境センターによりダム湖百選に選ばれています。
 
大和町中心部から県道147号を西進、魚板橋を渡って七ツ森方面に向かうと南川ダムが見えてきます。
堤高46メートルとさほど高くないものの、船長355メートルに16門のクレスト自由越流頂を備えたくの字型の堤体はなかなかの壮観です。
 
高さの異なるコンジットゲートは3門
これが常用洪水吐になります。
 
左岸駐車場からダム上流面。
 
天端は車両通行止め
このアングルだとV字がよくわかります。
 
管理事務所とインクライン。
 
減勢工
右岸は河川維持放流を利用した宮城県企業局南川発電所。
 
右岸から下流面。
 
右岸から上流面
このアングルだとアーチダムに見えます。
 
南川鞍部ダムから。
 
ダム湖周辺の七ツ森は宮城では有名なハイキングコースで、すべて『倉』の付く七つの岩峰が並ぶ様は中国の南画のような眺めです。
紅葉の季節に登山がてら再訪したいダムですね。。
 
南川ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0307 南川ダム(0294)
宮城県黒川郡大和町吉田
鳴瀬川水系南川
FNW
46メートル
355メートル
10000千㎥/9200千㎥
宮城県土木部
1987年
◎治水協定が締結されたダム


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