ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

新猪谷ダム

2016-09-26 00:13:18 | 岐阜県
2016年9月17日 新猪谷ダム
 
新猪谷ダムは左岸が岐阜県飛騨市神岡町西茂住、右岸が同町東茂住の一級河川神通川水系高原川にある北陸電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
神通川上流の高原川では神岡鉱山を所有する三井鉱山と5大電力の一つ大同電力の合弁による神岡水力により大正時代から電力開発が進められました。
これらの発電設備は日本発送電の接収ののち1951年(昭和26年)の電気事業再編成により北陸電力が事業を継承します。
高度成長による電力需要増大に対処するため、同社は新規電源開発や既設発電施設の再開発に邁進し1963年(昭和38年)に竣工したのが新猪谷ダムです。
当地には神岡水力が1929年(昭和4年)に建設された猪谷発電所(最大出力2万2900キロワット)がありましたが、新猪谷ダムに合わせて新たに新猪谷発電所(最大出力3万5400キロワット)が稼働し発電能力はを2.5倍に増強されました。

富山から国道41号を南下し国道360号を分け岐阜県に入ると右手に新猪谷ダムが見えてきます。
管理事務所脇に駐車スペースがあるのでここに車を止めて見学をします。
3門のラジアルゲート
北陸電力ですがブラックゲートです。

豪雪地帯ですがゲートビアは被覆されていません。


天端のゲートは開いており、たぶん地元の住民の生活道路として開放されているようです。
ただ立入禁止の表記があったので中に入るのは自重します。

ダム湖。
ダム湖右岸に国道41号のスノーシェルターが続きます。

左岸から。

下流からも遠望できました。

ちょうどこのタイミングで雨が降ってきたので、ちょっと煙ったような写真になりました。

(追記)
新猪谷ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。

1101 新猪谷ダム(0564)
左岸 岐阜県飛騨市神岡町西茂住
右岸        同町東茂住
神通川水系高原川
56メートル
164メートル
1608千㎥/1203千㎥
北陸電力(株)
1963年
◎治水協定が締結されたダム


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