2018年9月20日 砥山ダム
砥山ダムは北海道札幌市南区小金湯の石狩川水系豊平川にある北海道電力が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
1972年(昭和47年)に豊平川上流部に豊平峡ダムが竣工し同時に北海道電力豊平峡発電所の運用が始まりました。
砥山ダムは豊平峡発電所とほぼ同時に竣工し、同発電所の放流水を調整するための逆調整池としての機能を持つほか、ここで取水された水は砥山発電所に送られ最大1万200キロワットのダム水路式発電が行われます。
ダムは堤体直下まで入ることができます。
洪水吐沿いのフェンスに沿って下流に下ると、フェンスの切れ目からダムを見ることができます。
クレストにはラジアルゲートが4門ありますが、一番左岸(向かって右手)のゲートだけ越流面が低くなっており、ゲートのサイズも小ぶりです。
減勢工のエンドシル。
砥山ダム一番のポイントは堤体右岸が屈曲し『カド』になっている点です。
『カド』で有名な下久保ダムのスケールには及びませんが、非常に美しい『カド』を愛でることができます。
カドの右手には取水設備がありダム下流の農耕地への灌漑用水補給用の設備と思われます。
現在ダムの下流にはわずかな農耕地が残るのみですが、ダムが竣工した1972年(昭和47年)当時はもっと広大な田畑が広がっていたと思われ、この設備はダム建設に合わせて豊平川からの慣行取水権を有していた灌漑用水への補給を行うためのものかと思います。
砥山ダムの『カド』は直接手で触れることができます。
見上げると日本城郭の石垣のよう。
カドの奥にはさらに堤体が続きます。
一方堤体への道は北海道電力の門扉が閉ざされ立ち入り禁止。
『カド』を望遠で切り取ってみます。
カドの左手に取水設備が見えます。
左岸には砥山発電所向けの取水口があります。
(追記)
砥山ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たな洪水調節容量が確保されることになりました。
0086 砥山ダム(1360)
北海道札幌市南区小金湯
石狩川水系豊平川
P
G
30メートル
217メートル
1370千㎥/530千㎥
北海道電力
1972年
◎治水協定が締結されたダム
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます