ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

鷹泊ダム

2019-11-05 00:02:45 | 北海道
2019年10月22日 鷹泊ダム
 
鷹泊ダムは北海道深川市鷹泊の石狩川水系雨竜川中流部にある多目的重力式コンクリートダムです。
1949年(昭和24年)に農林省(現農水省)は、雨竜川下流域地域の農地開発を目的とする雨竜川総合土地改良事業に着手し、その灌漑用水源として雨竜川中流部へのダム建設を決めました。
これに発電事業者として北海道企業局が事業参加し1953年(昭和28年)に竣工したのが鷹泊ダムです。
鷹泊ダムは空知支庁(現空知総合振興局)管内の深川市、妹背牛町、秩父別町、雨竜町、北竜町、沼田町にまたがる1市5町計1万ヘクタールへの灌漑用水の供給と、北海道企業局鷹泊発電所での最大出力5700キロワットのダム式水力発電を目的としており、運用開始後は北海道企業局が受託管理を行っています。
 
右岸ダム下から見学可能です。
クレストには5門のローラーゲートが並び、いかにも発電用ダムと言った装い。
 
ダム下の北海道企業局鷹泊発電所で最大出力5700キロワットの水力発電を行っています。
農水省と北海道企業局の共同事業で建設されたダムですが、土地改良法に基づき北海道企業局が受託管理を行っています。
 
 
放流警告板。
 
残念ながらダムサイトへの道は立ち禁。
 
ダムのピアと発電所の上部だけが見えます。
 
ダム湖右岸高台は鷹泊自然公園として整備され、遊歩道やキャンプ場などが設置されました。
しかし今は利用する人も少ないようで遊歩道は自然に戻り、キャンプ場も荒れ気味です。
ただ、キャンプ場からは鷹泊貯水池が望め、紅葉でほど良く色づいた景色を愛でることができました。
鷹泊貯水池は総貯水容量2151万8000立米で雨竜川下流域約1万ヘクタールの農地の灌漑用水源となっています。
 
鷹泊自然公園に建つ、雨竜川総合土地改良事業記念碑。
表には事業の詳細な経緯が記されています。
 
裏面には鷹泊ダムの恩恵を受ける4つの土地改良区の感謝の念が記されています。
 
戦後の食糧難に対処するために建設された鷹泊ダムです。
後受益する4つの土地改良区ではそれぞれ国営かんがい排水事業で新たなダムが建設ささらなる農地開発が進みました。
 
0043 鷹泊ダム(1545) 
北海道深川市鷹泊
石狩川水系雨竜川
AP
37メートル
170.5メートル
21518千㎥/15913千㎥
北海道企業局
1953年


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