2015年11月 3日 横川ダム
2020年 6月21日
横川ダムは長野県上伊那郡辰野町横川の天竜川水系横川川上流部にある長野県建設部が管理する治水目的の重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助治水ダムで、横川川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給を目的として1986年(昭和61年)に竣工しました。
その後2020年(令和2年)に利水放流を活用した長野県企業局横川蛇石発電所が建設され、最大199キロワットの小水力発電所が行われています。
横川ダムには2015年(平成27年)11月に初めて訪問、2020年6月に再訪しました。
国道153号を南下、辰野町上島で国道153号線から県道203号線に入り横川川に沿って西進、最奥の集落を抜けると横川ダムに到着します。 ダム下には親水公園があり桜や紅葉の時期は訪問者が多いようですが、残念ながらダム全体を見渡せる場所はありません。
2度目の訪問時には小水力発電州周辺の整備工事のためダム下右岸はかなり手前から立ち入り禁止になっていました。
左岸からなんとかダムを見ることができます。前日の雨のせいで水位が上昇したせいかオリフィスゲートから放流しています。
堤頂超282メートルの横長ダムですが、ここから見えるのは横川ダムの中央のみです。
(2020年6月21日)
右岸下流から
非常用洪水吐として自由越流式クレストゲートが18門並び、常用洪水吐として自然調節式オリフィスゲートが1門あります。
このほか常用洪水吐として右岸にスルースバルブも装備していますが、ダム全体を見れる場所がないのがこのダムの痛いところです。
写真で見るエリアは訪問時整備中で立ち入りできませんでした。工事が終わればもっとダムの近くまで入れるようです。
(2020年6月21日)
左岸ダムサイトにも公園がありますが、木が伸びてダム全体を見渡すことができません。
上流面も木が邪魔で全体が見れるのはこの場所だけ
なんだかストレスが溜まります
写真では分かりづらいのですが、オリフィスゲートの青い予備ゲートがあります。
(2020年6月21日)
2015年11月の減勢工と放流設備
左手前は常用洪水吐のスルースバルブ操作建屋
右上は利水放流設備
左上の黒い建屋は2020年(令和2年)4月に完成した長野県企業局横川蛇石発電所です。
右下の白い建屋の下に常用洪水吐であるスルースバルブが見えます。
(2020年6月21日)
貯水池は『よこかわ湖』
総貯水容量186万立米とダムのサイズに比べれば小さな貯水池です。
(2020年6月21日)
下流面
両岸に堤趾導流壁があります。
(2020年6月21日)
天端は歩行者のみ通行可
左手の建屋は取水設備操作建屋
(2020年6月21日)
左岸に艇庫があり堤体に沿ってインクラインが伸びています
(2020年6月21日)
(追記)
横川ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
1033 横川ダム(0035)
長野県上伊那郡辰野町横川
天竜川水系横川川
FN
G
41メートル
282メートル
1860千㎥/1570千㎥
長野県建設部
1986年
◎治水協定が締結されたダム
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