ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

社口ダム

2018-10-24 01:16:49 | 岡山県
2018年10月12日 社口ダム
 
社口(やしろぐち)ダムは岡山県真庭市社の旭川水系旭川本流上流部にある中国電力が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
戦後、岡山県臨海部への工場進出による電力需要増加を受け新たな電源開発を計画していた中国電力は水量豊富な旭川上流域に着目、岡山県との共同事業で湯原ダム建設を進めました。
湯原ダム建設に合わせて同ダム下流3キロ地点に中国電力が着工したのが社口ダムで、湯原ダムと同じ1954年(昭和29年)に竣工しました。
社口ダムは湯原第一発電所の放流水を調整するための逆調整池としての機能を持つほか、ここで取水された水は湯原第二発電所に送られ最大2万3700キロワットのダム水路式発電が行われます。
 
湯原温泉から旭川左岸の旧国道を南下し、県道56号を右折すると社口ダムに到着します。
右岸は自由越流式の越流堤、左岸にはラジアルゲートが3門並びさらにゲートの左岸端(向かって右手)に排砂ゲートがあります。
ラジアルゲートが常用、自由越流堤が非常用洪水吐となります。
 
重厚感のあるゲートピアだと思ったら鋼鉄製。
ピアはコンクリートやトラス製が多く、鋼鉄製は珍しいのでは?
 
 
上流から
左手に湯原第二発電所への取水口があります。
 
余水吐が白く塗装されており、ぱっと見ラバーかと思いました。
ダムの先の高架橋は米子道です。
 
実は米子道上り線からの眺めが一番いいという社口ダム。
もちろん撮影はできませんが・・・
 
(追記)
社口ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1868 社口ダム (1415)
岡山県真庭市社
旭川水系旭川
16.2メートル
75メートル
960千㎥/854千㎥
中国電力
1954年
◎治水協定が締結されたダム


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