ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

水越ダム

2017-07-31 12:03:09 | 山口県
2017年7月18日 水越ダム 
 
水越ダムは山口県周南市(旧徳山市)の錦川本流、菅野ダム下流にある山口県企業局が管理する発電用の重力式コンクリートダムです。
水越ダムは錦川総合開発計画の一環で、菅野発電所の逆調整池として菅野ダムや菅野発電所と同じく1965年(昭和40年)に竣工しました。
上流の菅野発電所はピーク時発電を行っているため時間により発電所からの放流量が大きく変動します。そこで下流に逆調整池として水越ダムを建設し、錦川の河川流量を一定に保つ役割を果たしています。
また水越ダム直下にも山口県企業局水越発電所があり最大出力1300キロワットのダム式発電を行っています。
さらに水越ダム貯水池上流には周南市にある山口県企業局徳山発電所への導水路取水口があり、徳山発電所で発電に利用されたのち周南市の上水道用水及び工業用水として供給されています。
 
菅野ダムから国道434号線を北上すると右手に水越ダムが見えてきます。
ダムの上流ダム湖右岸にある取水口
ここから徳山発電所経由で、上水道用水と工業用水が周南市に送水されます。
 
上流面
発電ダムのため水位は高い位置に維持されています。
 
天端は車両通行可能
銀色の建屋はゲート操作室です。
 
貯水池は総貯水容量79万6000立米
逆調整池のためさほど大きくはありません。
 
天端から下流の眺め
右下が水越発電所です。
 
管理事務所
スペースがない場所に無理やり作り込んだという感じ。
ダムカードのほか企業局管理の発電所カードも配布されています。
 
発電所の取水ゲート。
 
右岸からみた天端。
 
右岸から上流面
手前に水越発電所の取水口、その左にラジアルゲートが3門並びます。
 
下流から遠望
堤高の割に大きなラジアルゲート。
 
追記
水越ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2076 水越ダム(1089)
山口県周南市金峰
北緯34度09分52秒,東経131度54分41秒
錦川水系錦川
18.8メートル
81.7メートル
796千㎥/400千㎥
山口県企業局
1965年
◎治水協定が締結されたダム


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