2016年1月10日 小渕防災溜池
小渕防災ダムは岐阜県可児市にある農地防災および灌漑目的のロックフィルダムです。
1951年(昭和26年)に農林省(現農水省)の補助を受けた岐阜県の防災ため池事業で建設され、運用開始後は可児川防災等ため池組合が管理を行っています。
竣工ベースではわが国最初のロックフィルダムとされており、ダム上流面のコンクリートで遮水するコンクリート表面遮水壁型ロックフィルダムという珍しい型式のダムです。
なおダム便覧では目的が農地防災容量のみの『F』となっていますが、実際には灌漑容量も配分されており、ただしくは『FA』となります。
可児市街から県道84号を東進すると右手に小渕防災溜池の堤体が見えてきます。
右岸に取水設備からの導水路が伸びています。
ロックフィルというよりも石垣って感じ。
堤体中央に階段があり、アースダムっぽい形状です。
堤体から
真下の池はドレーンパイプの出口となっており、ここに漏水が集まるようになっています。
天端は立ち入り可能。
貯水池は総貯水容量55万2000立米
当ため池は2種防災ため池で、非洪水期はすべて灌漑容量となり一方、洪水期には常時30万3000立米(最大49万立米)の農地防災容量が配分されます。
右岸に取水設備があり貯水池を東海環状自動車道が跨ぎます。
左岸の洪水吐。
テーブル型の洪水吐。地山の岩盤を利用して作られています。
ダム上流面はコンクリートで遮水処理されています。
(追記)
小渕防災溜池には農地防災容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
1074 小渕防災溜池(0186)
ため池データベース 212140013
岐阜県可児市可児町久々利
木曽川水系久々利川
FA
R
20.5メートル
53メートル
552千㎥/538千㎥
可児川防災等ため池組合
1951年
◎治水協定が締結されたダム
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