2024年4月26日 大川ダム『ダム研見学会』
昨年8月に日本ダム協会よりダムマイスターを拝命以降、フェイスブックの勉強会グループ『ダム研』メンバーを中心に平均月1回ペースで見学会を開催してきました。
ゴールデンウィークに休みが取れない代休として4月25~27日に2泊3日で宮城・福島のダム歴訪を計画し、その中で宮城の大倉ダム、福島の新宮川ダムと大川ダムの3基のダムで職員様同行による見学が叶いました。
ここでは国土交通省北陸地方整備局が管理する大川ダム見学の詳細を紹介したいと思います。
参加者は我が家夫婦とダム研メンバーで霞ヶ浦用水事業見学でもご一緒したIさん、ツイッターで知己を得た東北在住のKさんの計4人です。
大倉ダムについての詳細は『大川ダム』の項をご覧ください。
この日は新宮川ダムの見学、鶴沼川防災3ダムの取材見学に続いての大川ダム見学となり、一日で5基のダム見学イベントというのはこれまでにもないかなりのハードスケジュール。
約束の午後3時半前に何とか大川ダムに到着できましたが、右岸ダムサイトにある管理事務所に対しグーグルが左岸ダムサイトに案内したため、管理事務所まで500メートルを歩く羽目に…。
左岸駐車場から
手前から予備ゲートと運搬用のガントリークレーン、クレストラジアルゲート、選択取水設備という並び。
減勢工
減勢池の先で右に直角に折れる特徴的な造り。
天端は車両通行禁止。
昭和末期のダムでは珍しいガントリークレーン装備。
左岸の電源開発(株)下郷発電所
大内ダムとの間で最大100万キロワットの純揚水式発電を行います。
選択取水設備のプレート
ようやく管理事務所が近づいてきました。
右岸はロックフィルダム。
管理事務所に到着。
なんとか時間に間に合いました。
玄関には選択取水設備の模型が置かれています。
まずは大川ダムの概要について10分ほどレクチャーを受けます。
次にダム操作室の見学。
古いダムコンも残ります。
いよいよ見学スタート
まずは管理事務所屋上の通信アンテナを見上げます。
山上の反射板を使って情報通信やデータ収集を行います。
ダム湖の『若郷湖』
会津若松市と下郷町から一字ずつを取りました。
管理事務所裏手から見た上流面
万一の堤体越流に備え、フィル堤体保護のため重力式コンクリート部が一段低くなっています。
いよいよ監査廊へ。
節目の高さごとに表示があります。
ドレーン管。
ダム継目漏水量測定孔
文字通り、ダムの継目からの漏水量を計ります。
EL363.5メートルまで下りたら中段の監査廊に到着。
いったんダム下流面に出ます。
目の前には右岸側の『カド』。
EL366.5メートルの中段の監査廊を進みます。
『カド』に合わせて監査廊も屈曲しています。
逆アングルから。
その先の監査廊は『たいむとんねる フォトギャラリー』。
建設中の貴重な写真など、時系列で写真が展示されています。
ダム建設中の写真が多数。
ダム建設に併せて当時の会津線は移設されました。
こちらは移設前の舟子駅
さらに1987年(昭和62年)の会津鉄道転換に合わせ『大川ダム公園』駅に改名されました。
駅名にダムがつく数少ない駅です。
会津線時代のC11蒸気機関車。
こちらは1996年(平成8年)放送のTBSドラマ『風葬の城』のロケ風景
辰巳琢郎さん主演の浅見光彦シリーズです。
刑事役の小松政男さん。
主演の辰巳琢郎さん。
ダムの四季の風景や過去のイベント写真も展示されています。
最後にEL335の下部監査廊へ。
ダム案内図。
最下層の三角堰漏水計。
エレベーターで天端に戻り職員さんと記念写真。
大川ダムには展示館が併設されていることもあり、見学会は操作室や監査廊の見学にとどまります。
しかし、阿賀野川本流唯一の多目的ダムについてその目的や運用について詳しく知ることができたのは大きな収穫です。
もりみずイベントでは下郷発電所の見学や巡視艇乗船体験などもあるので機会があればそちらも参加してみたいと思います。
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