ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

弥勒池

2018-01-12 17:15:59 | 香川県
2017年12月22日 弥勒池
 
弥勒池は香川県さぬき市大川町富田中の津田川水系津田川左支流(河川名未確認)にある灌漑目的のアースフィルダムです。
もとは上中下3基の池を総称して弥勒池と呼ばれていましたが、現座下池は消滅しダムとしての弥勒池は上池を指しています。
池の袂に設置された『弥勒池の由来』という案内板では18世紀半ばの宝暦年間にはすでに池の存在が認められおり、『弥勒』という名称は池の掘削工事で仏像を彷彿とさせる多数の凝灰岩が掘り出されたことに由来するそうです。
幕末安政年間に貯水量増加のための隧道水路が完成、これは弥勒石穴として登録有形文化財に指定されています。
1975年(昭和50年)にかけて香川県の事業により大規模な改修工事が行われほぼ現在の姿になり、集水も大川ダムからの補給に変更されました。ダム便覧ではこの大規模改修の竣工年度である1975年を竣工としています。
池の管理は弥勒池水利組合が行い、56ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。
 
池一帯は『みろく自然公園』として整備され、日帰り温泉施設やサッカー場、キャンプ場などが備わっています。
天端は車道で奥の建物が日帰り温泉施設の『ゆーとぴあ みろく』です
総貯水容量23万6000立米と香川県の溜池としては小規模な溜池です。
 
左岸の斜樋
斜樋の手前に小さな洪水吐があります。
 
弥勒池の由来を示す案内板。
 
天端から
すぐ下にあるのが中池。
 
下流面。
 
左岸の洪水吐。
 
洪水吐導流部。
 
斜樋と上流面
上流面はコンクリートで護岸されています。
 
斜樋のそばには石碑が2基
どちらも読み解くのが難しい。
   
 
堤体下は草が茂り底樋は確認できませんでした。
また貯水池上流部に隧道導水路である『弥勒石穴』があったんですが、予習不足のため見逃してしまいました。
 
2151 弥勒池(1214)
ため池コード 372060010 
香川県さぬき市大川町富田中
津田川水系津田川左支流
16.8メートル
96メートル
236千㎥/236千㎥
弥勒池水利組合
1975年


コメントを投稿