ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

屋敷川取水ダム

2018-12-05 11:00:00 | 群馬県
2015年12月09日 屋敷川取水ダム
2018年11月25日
 
屋敷川取水ダムは群馬県甘楽郡下仁田町の利根川水系鏑川源流部の屋敷川にある群馬県県土整備部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
群馬県は県西部の甘楽富岡地区を横断する利根川水系鏑川の治水・利水対策の一環として、同水系への多目的ダム建設を企図しますが、鏑川本流にダム建設適地がなかったため鏑川右支流道平川にダム建設を決定しました。しかし、同ダムだけでは鏑川本流の洪水対策としては不十分であり、また道平川単独での集水能力ではダム湖の貯留を賄えないため、同時に鏑川源流部の三カ所に洪水調節能力を持つ取水ダムを建設し、導水トンネルで道平川ダムへ送水し貯留することとしました。
屋敷川取水ダムは3箇所の取水ダムの一つで、鏑川本流の源流である屋敷川に道平川ダムと同じく1992年(平成4年)に建設されました。
屋敷川取水ダムは3基の中でもっとも北に位置し、道平川ダムへの導水路の起点となっています。
 
下仁田町中心部から国道254号線を西進、道平川の標識をやり過ごし荒船風穴標識に従って左手の旧道に入ります。
次の二股を右に採り、国道下を潜ると屋敷川取水ダムに到着します。
写真の赤マルが屋敷川取水ダム。
 
左岸から
(2018年11月25日)
 
屋敷川取水ダムの銘板
(2018年11月25日)
 
天端、ダム入口から車両進入禁止となっています。
(2018年11月25日)
 
左は2門の洪水吐の減勢工で3列のバッフルピアの先にスリットの入ったエンドシルが並びます。
右の細い水路は道平川への導水路向けの水路。
(2018年11月25日)
 
ダムの上流
ダム湖はなく水量の少ないこの時期は堆砂した砂の下で伏流になっています。
すぐ上流には砂防ダムがあります。
(2018年11月25日)
 
ダム上流面
左手が自由越流式の非常用洪水吐
中央が常用洪水吐でチロル式で道平川ダム向けの集水をしています。
右手のゲージも道平川ダム向けの取水口。
(2018年11月25日)
 
下流面
向かって右手(左岸)から自由越流式非常用洪水吐、中央は常用洪水吐、左手(右岸)は道平川ダムへの導水路向け水路
(2018年11月25日)
 
上流面取水口と常用洪水吐でチロル方式で取水されたはこの細い水路から道平川ダムへの導水路へと送られます。
写真には写っていませんが、すぐ手前にゲートがあり、河川維持放流分が下流へと流されます。
(2018年11月25日)
 
常用洪水吐は越流面がチロル式取水口になっており、水の大半は道平川へと送られます。
(2018年11月25日)
 
常用洪水吐をズームアップ
越流面がスノコ状になっておりチロル方式で取水されています。
(2018年11月25日)
 
3222 屋敷川取水ダム(0102)
群馬県甘楽郡下仁田町南野牧
利根川水系屋敷川
FNW
16メートル
49.5メートル
群馬県県土整備部
1992年


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