2019年10月22日 西和ダム
西和ダムは北海道上川郡和寒町西和の天塩川水系辺乙部川左支流西和川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧では北海道の事業により1926年(大正15年)に竣工と記されています。
ダムの管理はてしおがわ土地改良区が行い、和寒町西和地区の175.3ヘクタールの農地に灌漑用水の補給を行っています。
和寒町中心部から道道48号線を幌加内方面に西進、西和地区に入り西和第2会館前の十字路を右折、さらに次の二股を右手に取ると正面に西和ダムが見えてきます。
堤高は15.8メートルとダムの要件ぎりぎりですが、堤頂長は255メートルといかにも北海道らしい横長のダムです。
ほど良く色づいた木々の中、堤体の芝の緑が鮮やかです。
そのままダム下まで向かいます。
向かって右手に取水設備からの吐口があります。
取水設備からの水路はダム下で二つに分かれます。
左手は灌漑用水路、右手は西和川へと流下します。
そのまま堤体に踏み跡があったので登ってみました。
上流面はコンクリートで護岸されています。
需要期が終わり水はすでに抜かれていますが、総貯水容量116万2000立米と溜池にしてはかなり大規模な貯水池です。
赤いトラス状の取水塔が目立ち、左わきには土砂吐が見えます。
湖底には切り株が多数残っていますが、ダム竣工当時昭和初期の切り株なんでしょうか?
ダム下に戻りダム手前の二股を左に取ると右岸ダムサイトに到着します。
堤体右岸脇を回り込むように作られた洪水吐導流部。
これが減勢工になるようです。
天端へはゲートがかかり立ち入り禁止。
ダム下から踏み跡を登ったところも立禁エリアだったようです。
右岸の横越流式洪水吐。
水利使用標識。
結果的には4枚目と5枚目の写真は立ち入り禁止エリアでのものとなってしまいましたが、せっかく撮ったので敢えて掲載することにします。
(追記)
西和ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
3352 西和ダム(1548)
ため池コード
北海道上川郡和寒町西和
天塩川水系西和川
A
E
15.8メートル
256メートル
1162千㎥/1086千㎥
てしおがわ土地改良区
1926年
◎治水協定が締結されたダム
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