ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

打保ダム

2016-10-17 11:30:55 | 岐阜県
2016年10月15日 打保ダム
 
打保ダムは左岸が岐阜県飛騨市宮川町高牧、右岸が同町丸山の一級河川神通川水系宮川にある関西電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編成により全国に9電力会社が誕生します。
岐阜県内の神通川水系宮川流域は中部電力の営業管区でしたが戦前日本電力が建設した蟹寺発電所が阪神地区向けに送電していたことから、潮流主義により関西電力が宮川流域での水利権を獲得しました。
同社は朝鮮戦争特需による電力ひっ迫を受け蟹寺発電所上流に打保、坂上、角川の3基のダム・発電所建設に着手し1954年(昭和29年)に竣工したのが打保ダムです。
ここで取水された水は打保発電所に送られ最大2万4300キロワットのダム水路式発電を行います。
 
今回は猪谷から国道360号を南下、新宮川大橋から打保ダムを見ることができます
9門のラジアルゲートが並び左岸には取水口があります。
 
ゲートはもちろん関電ブラック。
 
 
取水口
 
 
下流500メートルくらいに河原への下り口があり、そこから河原を遡上すれば下流からダムを見ることもできたのですが、ちょっと水かさが多かったので断念しました。

(追記)
打保ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1081 打保ダム(0638)
左岸 岐阜県飛騨市宮川町高牧
右岸        同町丸山
神通川水系宮川
25.5メートル
155.7メートル
4524千㎥/1685千㎥
関西電力(株)
1954年
◎治水協定が締結されたダム


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