ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

杉沢溜池(簗沢ダム)

2023-10-10 17:00:42 | 山形県
2016年6月18日 杉沢溜池(簗沢ダム)
2023年7月26日
 
杉沢溜池は山形県米沢市簗沢の最上川水系鬼面川右支流太田川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には1937年(昭和12年)に鬼面川堰用水組合の事業で竣工と記されており、受益者で組織された水利組合の事業、つまり農家の持ち出しで建設されたと思われます。
現在の管理者は米沢市で、受益農地は当池北方約6キロの鬼面川流域水田となります。
なおダム便覧では目的が『FA(農地防災・灌漑)』となっていますが、当溜池に農地防災容量の配分はなく『A』が妥当です。
また旧名を鬼面川貯水池といい国土地理院地形図では今も鬼面川貯水池と記されています。
杉沢溜池には2016年(平成28年)6月に初訪、2023年(令和5年)7月に再訪しました。
掲載写真にはそれぞれ撮影日時を記載しています。

池直下から堤体を見上げる
定期的に草は刈られていますが、訪問時はかなり草が茂っています。
2023年7月26日)

 
堤体下部右岸側に底樋管があります。
灌漑期ということでかなりの水勢
このあと水路は直角に曲がり池下を左岸に向かいます。
(2023年7月26日)

 
これは初訪時に左岸から水路を撮ったもの
再訪時は草が茂りここまでは入れず。
またこの位置には量水計が新設されていました。
(2016年6月18日)

 
右岸から下流面。
(2023年7月26日)

 
上流面。
(2023年7月26日)

 
池下の量水計。
(2023年7月26日)

総貯水容量は46万立米。
(2016年6月18日)


斜樋。
(2023年7月26日)

 
改築されて間がない斜樋操作室。
(2016年6月18日)

天端はダートで、対岸からさらに林道が続くため車両の通行可能です。
(2023年7月26日)

 
左岸の横越流式洪水吐。
(2016年6月18日)


越流した水はこの導水路隧道を流下し太田川へと流れます。
(2016年6月18日)

 
上流側から
(2016年6月18日)


左岸に昔の水路と思われる空洞があり中にはニャンコの落書き。
今は物理的に立ち入り困難な場所なのでかなり昔の落書きのようです。
(2016年6月18日)


左岸から上流面。
(2023年7月26日)


こちらは初訪時
水位がかなり低くシャフトの大半が見えます。
(2016年6月18日)

 
0410 杉沢溜池(0468)
ため池コード
山形県米沢市簗沢
最上川水系鬼面川
22.5メートル(ため池データベース 22.7メートル)
135メートル(ため池データベース 116.5メートル)
460千㎥/460千㎥
米沢市
1937年


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