ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

多々良ダム

2020-12-16 12:07:50 | 山口県
2020年11月23日 多々良ダム
 
多々良ダムは山口県美祢市秋芳町別府の厚東川水系河原上川上流部にある灌漑目的のアースフィルダムです。 
ダム便覧には1917年(大正6年)に山口県の事業で竣工と記されていますが、竣工記念碑等もなくこれ以上は不明です。
管理は水利組合等の受益組織が行っているようですが、具体的な管理者名を確認することはできませんでした。
 
国土地理院地形図では『多々良池』と記載されており、ダムとは名ばかりの普通の溜池です。
下流面は綺麗に刈られているので、今も水源として稼働中なのは間違いありません。
 
左岸に余水吐があります。
山口県らしい黄色いガードレール。
 
上流から。
 
余水吐導流部
この下は自然の岩盤を流下します。
 
横越流式余水吐
ちなみに道路はさらに上流へと続きその先に花尾山登山口があります。
 
上流面はコンクリートブロックで護岸。
 
総貯水容量9万2000立米の小さな溜池。
『山中に佇むひっそりとした溜池』という飾り文句がぴったり。
 
左岸の斜樋。
シャフトは一本。
 
天端と洪水吐と斜樋。
黄色いガードレールが目立ちます。
 
下流面
ダム下へ下りる道を探しましたが見つからず。
 
ダム下には下りなかったので、底樋は確認できませんでした。
『多々良』という名前が示すように、この上流では明治大正期までたたら製鉄が行われていたそうです。
 

3570 多々良ダム(1605)
ため池コード 354620101
山口県美祢市秋芳町別府
厚東川水系河原上川
21.5メートル
60メートル
92千㎥/92千㎥
管理者未確認
1917年


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