ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

穂別ダム

2019-10-24 15:32:35 | 北海道
2019年10月18日 穂別ダム
 
穂別ダムは北海道湧別郡むかわ町の鵡川水系穂別川源流部にある灌漑目的のロックフィルダムです。
北海道開発局農水部による国営鵡川沿岸土地改良事業の中核施設として1985年(昭和60年)に竣工し、運用開始後は受益自治体であるむかわ町が受託管理を行っています。
穂別ダムの総貯水容量は1033万立米と農業用ダムとしては屈指の規模を誇り、むかわ町の3338へクタールに灌漑用水を供給しています。
 
穂別ダム右岸を国道274号線が走っており、今回は夕張から国道でダムに至りました。
まずはダム下へと向かいます。ダムの下流200メートほどの分岐を右手に取りダートの隘路を進むと洪水吐直下に出ます。
減勢工のエンドシル下流にバッフルブロックが並びます。
 
そのまま進むとダム下流面が現れます
型式はロックフィルダムですが、表面には芝が張られ見た目はアースフィルダム。
ちょうど草刈りが行われた直後で美しい下流面です。
 
国道に戻りダムサイトへと向かいます。
右岸から見た下流面。
 
実は洪水吐の手前に門扉がありそこから先は立ち入り禁止となっています。
訪問当日は草刈り作業のため門扉が開けられ、お願いしたところ写真を撮るくらいならと立ち入りをを許可していただきました。
右岸の洪水吐。
 
横越流式洪水吐。
 
上流面と貯水池
上流面はロックフィルで、貯水池中央に取水塔、左岸にインクラインと艇庫があります。
貯水池を国道274号穂別大橋が跨いでいます。
北海道の農業用ダムは灌漑期が終わると水が抜かれることが多いのですが、ここはまだ残っています。
 
インクラインと艇庫。
 
左岸から下流面
右岸側は地山を整形したのか前面に出っ張っています。
とにかく美しい堤体です。
 
左岸から上流面
右岸に管理事務所と洪水吐があります。
 
貯水池を跨ぐ穂別大橋から。
 
本当に芝が美しいフィルダムです。
春先新緑と残雪の頃に是非再訪したいものです。
 
(追記)
穂別ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。  
 
0114 穂別ダム(1509)
北海道湧別郡むかわ町穂別稲里
鵡川水系穂別川
38.2メートル
283.2メートル
10330千㎥/9060千㎥
むかわ町
1985年
◎治水協定が締結されたダム


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