ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

畑川ダム

2021-04-20 02:25:09 | 京都府
2021年3月27日 畑川ダム
 
畑川ダムは京都府船井郡京丹波町の一級河川由良川水系高屋川右支流畑川にある京都府交通建設部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、高屋川および畑川の高屋川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、京丹波町への上水道用水の供給を目的として2012年(平成24年)に竣工しました。
また畑川ダムでは満水時での左岸からの溢流を防ぐため、主ダムのほか左岸に重力式コンクリートダムの脇ダムが建設されています。
脇ダム建設により従来畑川に合流していた左支流の行き場がなくなったこと、さらに支流を跨ぐJR山陰線が盛土でありこの線路を維持するための苦肉の策としてトンネル水路(下図赤破線)が建設されました。(地図は京都府HPより引用。)
 
ダムの下流を国道27号線高架橋が跨いでおり絶好の展望ポイントとなっています。
自由越流式クレストゲート4門、自然調節式オリフィスゲート1門のゲートレスダムで、堤趾導流壁から続く長く背の高い導流壁が畑川ダム一番の特徴となっています。
 
堤体をズームアップ。
 
左岸ダムサイトのダム案内板。
 
ダムサイトに駐車場やテーブル、ベンチなどを備えた展望ポケットパークが作られています。
天端は車両通行禁止のためここに車を置いて徒歩で見学します。
天端から見た減勢工、やはり背の高い導流壁に目が向かいます。
減勢工の奥には定石通りエンドシルが設置されています。
 
ダムのすぐ下流を国道27号線の高架橋が跨いでします。
1枚目、2枚目の写真は高架橋の上から撮ったものです。
左岸に利水放流設備があり、高架橋の真下左岸側に上記バイパス水路トンネルの吐口があります。
 
ダム湖は総貯水容量196万立米と府営ダムにしてはやや小ぶり。
下山色彩湖と命名されています。
 
右岸から
がっつりした堤趾導流壁。
 
天端は車両通行止め。
 
徒歩で右岸の周回道路を上流側に歩いてゆきます。
ダム湖に架かる橋から
ダムの左側に管理事務所がありますが、職員の常駐はありません。
 
ダムと国道高架橋をズームアップ。
 
(追記)
畑川ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
3170 畑川ダム(1614)
京都府船井郡京丹波町下山
由良川水系畑川
FNW
34メートル
87.8メートル
1960千㎥/1530千㎥
京都府建設交通部
2012年
◎治水協定が締結されたダム


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