2022年5月25日 千倉ダム
千倉ダムは大分県日田市三和の筑後川水系千倉川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には大分県の事業で1965年(昭和40年)に竣工と記されていますが、現地に由来碑などはなく、ネットでも情報がないため詳細は不明です。
現地を見た限りは農業水利事業やかんがい排水事業ではなく既設の溜池をため池整備事業等で改修した公算が強そう。
また、実情は溜池ですが日田市のため池データベースに記載がないので『農業ダム』と分類します。
管理は山田原土地改良区が行っています。
グーグルの空撮写真を見てわかるように、千倉ダムは地山を挟んで東西二つの堰堤で形成されています。
ここでは便宜的に右手(東側)の堰堤を東堤、左手(西側)の堰堤を西堤と呼ぶことにします。
ダム便覧の位置情報では東堤を主堤としています。
まずはダム下へ
こちらは副堤となる西堤
見た目では堤高15メートル以上あります。
底樋管も西堤にあります。
こちらが天端への入り口
東屋がありかつては公園として整備されたようですが、今は荒れています。
「釣り禁止」と明文されています。
左岸から
手前が主堤である東堤、奥が西堤
水位が異常に低く湖底が露出しています。
左岸わきの越流式洪水吐。
東堤下流面。
小さな地山を挟んで西堤へ
狭いですが車で入ってこれます。
止まっているのは釣り師の車。
西堤上流面
両堰堤ともに上流面は花崗岩できっちり護岸されています。
しかしどこにでもいる、禁止場所で釣りをするバカ。
総貯水容量56万7000立米ですが、水が溜まっているのはこれだけ。
これから灌漑期なんですが大丈夫なのかな?
もしかしたら大規模改修でも始まるのかもしれません。
西堤の奥に取水設備がありました。
湖面に伸びる7本のシャフト
かなりさび付いてますけど大丈夫?
東西二つの堤で形成されたユニークな溜池、できれば満々と水を湛えた姿を見てみたいものです。
帰宅後改めて調べると、訪問直後から大規模な改修工事が着手されるとのこと。
水位が低かったのは工事に備えて水が抜かれていたようです。
2755 千倉ダム(1854)
大分県日田市三和
筑後川水系千倉川
A
E
22メートル
94.5メートル
567千㎥/561千㎥
山田原土地改良区
1965年
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