ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

笹生川ダム

2016-11-09 17:21:42 | 福井県
2016年11月4日 笹生川ダム
 
笹生川で『さそうがわ』と読みます。
笹生川ダムは福井県大野市の九頭竜川水系真名川源流部にある福井県営の多目的重力式コンクリートダムです。
1950年代に入り全国各地で河川総合開発事業が展開されますが、福井県では九頭竜川の主要支流である真名川で県の真名川総合開発事業が策定され、1957年(昭和32年)に建設されたのが笹生川ダムです。
笹生川ダムは真名川の洪水調節に加えて、既得取水権への補給、上水道の供給、中島発電所で最大1万8000キロワットの発電を目的としています。
なお中島発電所は福井県企業局によって運営されていましたが、2010年(平成22年)に北陸電力に譲渡されました。
 
1965年に福井県を襲った奥越豪雨は真名川流域に未曽有の損害を与え、笹生川ダムも決壊の危機にさらされました。
そこで福井県は右岸にトンネル式洪水吐を増設して洪水調節機能を増大させるとともに、建設省は下流に真名川ダムを建設し奥越豪雨級の災害に対処しました。
 
真名川ダムから国道157号を南下、麻那姫湖青少年旅行村で県道230号線に入り笹生川を遡上すれば笹生川ダムに到着します。
右岸のトンネル式洪水吐
赤いローラーゲートが2門。
 
 
堤体上流面
対岸は発電所への取水口。
 
クレストはローラーゲート3門
豪雪地帯ということでゲートビアは被覆されています。
 
天端は立ち入り禁止。
 
下流面
逆光になってしまいました。
 
昭和30年代のダムらしく直線的な導流壁。
 
0939 笹生川ダム(0692)
福井県大野市本戸
九頭竜川水系真名川
FNWP
76メートル
209.8メートル
58806千㎥/52244千㎥
福井県土木部
1957年
◎治水協定が締結されたダム


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