ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

東上田ダム

2016-10-18 14:06:42 | 岐阜県
2016年10月15日 東上田ダム
 
東上田ダムは左岸が岐阜県下呂市小坂町坂下、右岸が同町大島の一級河川木曽川水系飛騨川にある中部電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編成により飛騨川流域の発電施設は新たに誕生した中部電力が事業を継承します。
同社は朝鮮戦争特需を契機にした電力需要急拡大を受け、飛騨川水系での新規電源開発に邁進しその一環として1954年(昭和29年)に竣工したのが東上田ダムです。
ここで取水された水は併せて建設された上田発電所に送られ最大3万5000キロワットのダム水路式発電が稼働しました。
 
久々野から国道41号を南下、小坂で飛騨川右岸の県道88号に入ると左下に東上田ダムが見えてきます。
中電レッドの4門のラジアルゲートが並びます。
右奥はダム管理事務所、左手のマンションは中電の小坂寮です。
 
ゲートをズームアップ
河川維持放流が行われています。
 
手前を高山線が通っているのでどうしても電線が入ってしまいます。
 
左岸の取水口。
 
左岸に移ります。
沈砂池。
 
 
中電のダムでは珍しく天端は立ち入り可能。
付近の生活道路や通学路として開放されています。
 
中電レッドのローラーゲート。
 
 
飛騨川中下流には東邦電力時代に建設された古いダムが続きますが、東上田ダムは唯一戦後に建設されたダムです。

(追記)
東上田ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1086 東上田ダム(0649)
左岸 岐阜県下呂市小坂町坂下
右岸        同町大島
木曽川水系飛騨川
18メートル
104メートル
1065千㎥/561千㎥
中部電力(株)
1954年
◎治水協定が締結されたダム


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