日常使用には
数研出版社のチャート式シリーズ中の「基礎からの数学」が良い。(通称青チャートで親しまれています。)
日常、学校の授業に先立ち、解説と基本例題に目を通し、すぐ下の練習問題も解いて見よう。
その際、解答をいきなり見るのではなく、最低3分,5分は解法の糸口が掴めるかを確認しよう。解らなければ、解答、解説を熟読し、ノートに細部の計算も全て確認した上で解答を書き写そう。また、週末の土日には、出来なかった問題に再チャレンジすること。
尚、授業に先んじてチャートをこなしてあれば、授業の予習は10分もあれば完了する。教科書の問題を確認、復習のつもりで解いて下さい。
10分もあれば十分です。
これだけの準備をして授業に臨めば、授業内容も理解出来、先生のより進んだ解説も理解出来ます。予習段階で解らなかったこと、疑問点などは、この授業中に解決しておこう。
実力養成対策
東京出版の「1対1シリーズ」がお薦めです。
実力試験の日程に合わせて、日頃からコツコツと問題を解き、類題にも当たろう。また青チャートの重要例題レベルと、「1対1シリーズ」とはレベル的に重なっているので、相補完的な使用が望まれる。
センター試験対策
国公立2次、私大入試対策にセンター試験をどうするかがポイントとなります。
センター試験と各大学の2次試験との得点比率が考慮すべき最大点です。足切り点を考慮しつつ、合格点に達成する得点比率を割り出します。
ここで一つ大切な視点を指摘します。
それは、センター試験と2次対策を分けて考えるのではなく、不可分な物として捉える視点に気付くことです。
つまり、センター試験のむこう側、背後に2次試験を見据える視点を持つことです。
少なくとも、数学に関し、レベル的には、難関国公立大学の2次試験の方が遥かに難しい。しかし、センター試験レベルのことがあやふやであっては、2次試験での高得点は望むべくもない。
このことは、何も数学に限ったことではない。英語、国語、理科、社会全ての科目で言えることです。
大学入試に成功する秘訣、それは「センター試験のむこうに2次試験を見据える」ことです。
ただし、数学に限って言えば、センター試験には、センター試験固有の特徴があり、それを理解することです。
(特徴その1)各問題が試験時間のわりにボリュームがある。
(特徴その2)問題が全て誘導形式である。
(特徴その3)センター試験では速さと正確さが要求される。
以上を踏まえて、
桐原書店
即戦ゼミ40番「数学頻出問題総演習」が良い。この問題集の特徴は数学ⅠA・ⅡBの範囲において、大学入試数学の必修定石を約300題と、非常にコンパクトにまとめたことである。試しに、この問題集とダブりの無いように、入試問題を作成しようとするのは難事であることにすぐ気付く。
さしずめ、将棋囲碁の定石集といったところだが、どうして、国公立大学2次文系数学入試、有名私大文系数学入試までカバー出来る優れものである。
当然ながら、理系諸君はこのレベルが身に付いていることが要求されてしかるべきである。
センター試験速さ対策
東京出版
合格マニュアルシリーズ
合格トレーニングシリーズ
の数学ⅠA・ⅡBが良い。
中には、センター試験でしか使えぬ「とび道具」的な公式もあるが、ここは目を瞑ろう。
センター試験の内側から見た、作問委員会での実状が良くわかる解説本。
小学館
元センター試験
[数学]作問委員
佐藤恒雄著
センター試験で必要とされる力[数学ⅡB・ⅠA]
問題作りの裏側が良くわかる、類書の無い、貴重なドキュメンタリータッチのセンター試験数学解説書です。続編として他教科が出ないことをみると、この本が最初で最後の本かもしれません。
二次試験対策は次回としよう。
では、また。